《本のレビュー》 『無伴奏 - アカペラ』・・・さだまさし

シリーズもののブログが危うく途切れるところでした。あぁよかった。
Papalinは、どこかでも書きましたが、子どもの頃から、本の楽しさに気づかないで来てしまいました。今から悔やんでも仕方ないのですが、その分、残された人生では本を読みたいと思っています。ブログを始めたら確かに余裕はなくなってきましたが、でも、出先ではブログれませんから、時間はあるわけですよね。そんなときを有効に使っていけば、以前と変わりないはず...そう思っています。今日のレビューも、そんな空き時間(?)、1時間で読んだ本です。某書籍再販大型店で\105!
実は僕が「隠れ佐田雅志ファン」であることは、知る人ぞ知るのですが、なぜ隠れ・・・かと言いますと、未だに大手を振って「俺は、さだまさしファンだぞ~」って言える度胸がないからです。(笑) ですので、このブログでもそのことは話題にはしまいと決めていましたが、簡単に崩れました。実は他にも封印しているテーマが4つくらいあるのですが...。それは置いといて、基本的には、佐田雅志さんに関することは、別のページで扱うようにします。今後もです。そのページには逃げも隠れもしない熱烈なファンが多いので、ネガティブなことは書けないので、こっちで書きます。・・・ 別に否定することが目的で書くわけではないので、そこんとこ宜しく!
注:そのページは、会員制のSNS(Social Networking Service)で書いています。入会は、既に会員になっている人の紹介が必要です。ご希望の方はメイル下さい。私が紹介できます。お金はかかりません。
初版発行が昭和61年だから、もう19年前に書かれた本です。そう、ちょうど僕らが結婚した年。本のタイトルに惹かれて買いました。そう、Papalinは"無伴奏"チェロ組曲も"ア・カペラ"も大好きなので、つい手が伸びてしまいました。中身は佐田さんのエッセイです。彼が日頃感じていること、彼の生きかたの指針、彼のポリシーなどがつらつらと綴られています。
彼は1952年生まれだから33~34歳頃に書かれたものです。私生活でいうと、結婚して長男が生まれる前後の頃になりますね。昔のPre-Papalinの「佐田さん命」の頃だったらきっと全てを受け入れたでしょうし、なるほどーと感激したかもしれませんが、今時は、すこぶる冷静に活字を追うことができるようになったなぁと、読みながら自分の気持ちに気づいて、心の中でふっと微笑んでいました。僕もそれだけ歳をとって丸くなったということでしょうか。だから、Papalinが受け入れられるエッセイ(考え方)と、そうでないのがありました。
受け入れられない、とか、そうかなぁと疑問に感じたのは、佐田さんの執拗なまでの故郷に対する湾曲されたとはいいませんが、肥大化した想いとか、女性論...が多かったですね。
だんだん主題からそれていきますが、Papalinは女性に疎かったので、女性の気持ちがつらつらと歌詞として書かれていた佐田さんを、憧れの眼差しで見ていたんですよ。もちろん、Papalinは器楽楽器演奏者なので、歌詞よりメロディが最初に耳に入ってくるので、そんなこともあって、彼の詞は「なるほど~」という教科書だったのですね。ところが結婚してMamalinが言いました。「あの人は女の気持ちなんか全然わかってないじゃん。」 ・・・> Papalinは愕然! え、違うの? 今まで僕が信じてきたのはどうなっちゃうの? という感じでした。この"全然"という言葉を使うあたりが、MamalinがMamalinたるところなのですが、かなりのショックでした。
で、本題に戻しまして、そうは言っても、Papalinの琴線に触れたショート・エッセイがいくつかあったので、その中からちょっとだけ紹介します。全て抜粋です。
<日記>
自分という読み手を意識して書くもの。だから演出もする。日記に本当の手がかりは入っているかもしれないが、本当そのものが書いてあるというのは、どうも嘘っぽい気がする。
⇒ Pap:全く同感。
<オアシス>
オアシスとは男にとって女、女にとって安定。
⇒ Pap:こういうの、近頃は受け入れられなくなった例。
<エレジー>
哀傷歌。歌はすべてエレジーだと思う。・・・ 心の痛みを直截に言葉に出したのが、エレジーだと思う。・・・ 愛情面で傷つく自分がいるうちは、自分の感性ってまだ生きているんだなと思う。
⇒ Pap:「音楽は愛情の表現手段だ」と豪語するPapとしては同感だ。でも、こんなことを30歳そこそこで言ってはいけない。
<幸福の章から>
人は誰でも自分を信じたがるから、自分の価値観で他を斬る事が多い。
欠点から理解して付き合っていけば、人を嫌いにならずにすむ。
⇒ Pap:そういう処を相手も持っていると思うと、生きるのが少し楽になる。
モーツァルト以外は音楽ではないと信ずる人には、モーツァルトの音楽で十分であり、それ以外は本当に必要としない様に、「他人の評価」というものは、作者にとって、大した問題ではないのだ。
⇒ Pap:他人の評価はすごく気になっていた。でも、ヤマハのプレイヤーズ王国で、Papalinの音楽を心底から応援してくれた人、ずばっと切り捨てた人、奥歯にものを挟みながら苦言を呈した人、などなどで私も変わった。ある意味、強くなった。自分の音楽に対する信頼感が強まった。
誰に教わる事もなく人を愛するのは何故なのでしょうか。
初めて聴いたメロディを懐かしく思う事があるのは何故でしょうか。
⇒ Pap:同感。同意。僕は両方とも人間の本能だと思っている。
<生命の章から>
人には人の道があり、自分には自分の道がある。・・・ 凄い奴、天才としか思えない奴の人生は、その人のものでしかないし、自分中心に考えれば、その人(凄い奴,天才)も、自分の物語を通過するチョイ役に過ぎない。
⇒ Pap:マリア・カラスやモーツァルトのこともそう思いたい。思いたいが、憧れという奴が邪魔をする。
"しておけばよかった"という後悔は許せないが、"しなきゃよかった"なら、まだ許せる。
⇒ Pap:過去のブログを参照。あ、あのブログかって気づいた人、Pap中毒。
僕は、ポール・サイモンもバッハもキース・ジャレットも無い。何もここが嫌いと言って得する処もない。好きな処だけ拾い喰いすればいい種類のフツーのファンでいたいだけだ。
⇒ Pap:一部、耳が痛いが、この読後感想文は、これで締めたい。
お付き合い、どうもありがとう。
【写真の撮影データ】
タイトル 「『無伴奏 - アカペラ』 byさだまさし」
カメラ機種名 EPSON Scanner GT-7600U(スキャナー)
この記事へのコメント
(いろんな意味で。)
ところで、Papalinさん。
「プレ王」の「風韻」さんにはビックリしましたねー!
僕の中では、全く「Dr.Nuno」さんとは結びつかなかった・・・。
ほんと、人間、いろんな姿かたちがあるもんですね。
ところで・・・sakuraさん。
僕は貴女の睡眠時間が気になって、眠れません!(笑)
今回のプレイヤーズ王国の一人1idのお達しで、仕方なくバラしたってことかなぁ。もう既に
「風韻」さんが居なくなっていました。
なるほどね~。「Dr.Nuno」さんの一人アカペラのレベルは相当Highですよ。僕も多分応援メッセージでぶっちぎりで褒めている(賞賛している)と思うのですが、そうでしたかぁ。
でもバレルと納得もできますね。あのさだまさしの曲を高校生時代にギター弾き語りで録音し、それを「風韻」さんとして公開した。みなその佐田似に驚いた。それほどの人が、その後の音楽活動がないわけないもんな。へぇ~。
誰が先に彼岸に渡るのかな? (BlackJokeよ)
BlackJoke!しかと承りました!(笑)
さぁて、お返事も頂いたことだし・・・寝るか!
元祖でございます。最近は朝は早くても夜も早くしまうようにしているので(でも夕べのコメントは遅すぎでしたか)大丈夫でございます。
私のほうこそ皆様の深夜の盛り上がりが気になって眠れない?(笑)
それにしても、誰か一人くらいブログの中身に関するコメントをくれないもんかなぁ。不思議なブログだよね。このブログ。
早速ですが、僕は3が好きです。3が一杯並ぶとそれだけで\(^O^)/。ATMなんかでも3番が空いてると何だかいいことあるような。風韻さんは、びっくりでしたねぇ。今では始めて耳にしたときは、今はどうして歌わないんだろうと素朴に???でしたが、実は、Dr.~さんであることを知ってさらに(@_@;)!『Oh!Daring』とは今でもまだ結びつけるのが困難です。ところで、さださんのお子さんって今いくつぐらいなんだろう?本筋コメントではなくて済みませぬ(笑)
風韻さん、驚きました。あそこまで隠せる彼のキャラ。人をむやみに信じちゃいけないですね。(笑)
そういえば、僕は数字に拘りがないなぁと、みなさんのコメントを読んでいて思いました。まぁ、苗字の関係で、60とか610とかは意識してますけれど...。
佐田さんの長男は、昭和59年、8月11日生まれ。もう21歳かな? 名前は佐田大陸くんといいます。音楽の道に進んだとか聴いたことが
あります。同じ隣組の子を知っていたもんで。
えぇ、本題はどうでもいいんです、とオーナー自身が言っていますので、お気にせずに。
妹さんは絵夢ちゃんって言うんですね。よくご存知ですね。絵夢というと、Jポップ歌手を思い出します。エレジーが旨かった。(お、ちょっとブログ本文に絡んだぞ!)
ブログの内容に関してのコメントは・・・
さだまさしさん 最初のころの詩が好きでした。すぐに思い浮かぶのは精霊流し・主人公・飛梅あたりかしら。精霊流しではバイオリン弾いていましたね。
ご紹介いただいた本の内容は読んでいないのでなんともいえませんが Mamalinさんのいう女性の気持ちが全然わかっていないというところをもう少し掘り下げて聞いてみたかったな~といったところです。
主人公は僕も大好きな歌(=詞)です。僕の人生、僕以外の人に横取りされてたまるかってね。(笑)
精霊流し(しょうろうでは漢字変換できなかった)は、岡谷で8月16日(娘のBirthday)に行われる灯篭流しと同じですね。
。(笑)
なんと、Mamalinは2年に一度は長崎に行くもんで、僕へのお土産は、この梅が枝餅と、からすみと、明太子です。からすみも、グレープ(さだまさし+吉田さん)の朝刊って曲で知りました。
大学時代、流行ってましたから、よく聴きました。
失恋?した後は、よく聴いて感傷に浸ってました。「わたし、フェリーに乗るの だって・・・」という曲が思い出されます。
また「檸檬」とか。その当時は、かくれさだもいたと思いますが、女の子は、堂々ときいてましたから。
最近、作家活動にがんばってらっしゃいますね。
「精霊流し」や「夏解」はドラマをテレビで見ました。
「わたし、フェリーにしたの。
だって、飛行機も汽車も
涙乾かすには、短すぎるでしょう?」
私歌集(アンソロジー)というアルバムに入っていた名曲ですね。Papalinは多感な17歳、今の娘の年齢でした。
同じアルバムに収録された「檸檬」は大ヒットしましたね。神田川に掛かる聖橋から檸檬を線路に投げ込んだのは、PrePapalinを含めて何人いたことでしょう。ご当地ソング、自分の目で確かめたくなります。
「夏解」はテレビはいまいちでした。まだ、映画のほうがいいんじゃあないですか?この前映画をテレビでもやってましたね。
「精霊流し」はNHKの連続ドラマ?だったかな。時々見て、あまり本気で見ませんでした。
かくれさだか、公表さだかはわかりませんが、
さだまさしの詩が好きということで、同僚の男の人が、当時「風に向かうライオン」?を熱唱してました。
「風に立つライオン」もいい曲です。我が家の知り合いのお医者さんがモデルになった「八ヶ岳に立つ野うさぎ」もいい歌ですよ。僕は、初顔のメンバーで、何かカラオケを歌えと言われたら、「関白失脚」という歌を歌います。「関白宣言」の○年後のアンサーソングです。
涙をそそる・・・歌
ポチが主人公でしたっけ?
笑うけど、笑うに笑えない歌かも。
この歌を歌うと、必ず最後の「♪頑張れ~」のところに誰かが相槌を打ってくれます。一人で何十回も「♪頑張れ~」はきついですが、一緒になって歌えるので、僕、好きなんですよ。
我が家もたまに、PapalinよりNelloの方が地位が上かと思うことがあります。(哀)
わたしとしては,
>オアシスとは男にとって女、女にとって安定。
まあだれも一人で立っちゃいない,ってことなんだす,と今は考えるようにしている。
>"しておけばよかった"という後悔は許せないが、"しなきゃよかった"なら、まだ許せる。
わたしもまあ「やらずに後悔,より,やって反省」タイプなので①~③となったのだろうなと。まあそれで「後悔」はしていないから。「反省」はしてます,はい。
話は違いますが(反則?),本田美奈子の「アメイジンググレイス」を聴いています。ミスサイゴンのCDのころから比べると格段に「きれいな声」になっているなと。皆の前でロングランを歌い続けるということはこういうことかと。うまくなったかどうかはどうでもいいです。私は彼女と同じトシです。(今後は「追い越し」てゆくのね・・・)今ちょうどWhat a wonderful worldの日本語版のところ。生きているうちが華なので,やっぱり「やって反省」でいきます。
さださんの話...。
彼の中には、男女区別という名の男女差別がありそうです。そういうのを極度に嫌ううちの嫁さんは、やはり No, thank you. だそうです。それはそれで良いかと思っています。
僕も、絶対に、「やって反省」派です。時には「やって、そのまんま」というのもありますが...。
そうですか、美奈子さんの晩年の歌は声も変わりましたか。エンターテナーは、お客さんの力を味方にできるのですよね。同い年ですか...。若いですね。
そうに決まっている。
八ヶ岳というのはどうも文学の歴史がないのはなんででしょうね。尾崎喜八も,小林秀雄も,霧が峰や美ヶ原や松本の西側の詩はあるのに,八ヶ岳ってどうなんですかね。昔は道など横断してないわけですけど,それは上高地だって赤城だっておなじなわけで。「山が深くない」のか。「冬の赤岳鉱泉から大同心を見上げる」ぐらいじゃないと琴線に触れないのかな。私は最近「あっさり味」しか受け付けないので八ヶ岳は好きですけど。八ヶ岳が思いっきり文学作品に出てくるのは「青春高原」仁科美紀ぐらいかな・・・
雑談ですいません。
文学に詳しいですね。僕は生まれも育ちも八ヶ岳山麓ですが、険しい南八ヶ岳には一度も登ったことがありません。
そうですか、文学にも登場しませんか。霧が峰、美ヶ原、七島八島、車山...こういう名の方が魅力的なのでしょうか?
でも、諏訪地方の生まれの人だったら、「諏訪の伝説」という本は読んでいるはずです。その中に、富士山との背比べで負けて8つに割れた八ヶ岳の話や、それを見て涙を流した妹の蓼科山と、その涙でできた諏訪湖の話なんかは有名です。ローカルで有名です。(笑)
ハイキングでしたか、紅葉狩りでしたか、いかがでしたか?
長生きで何よりです。谷川俊太郎のネロは短命でしたからね。
>それを見て涙を流した妹の蓼科山
へー,蓼科って妹なんですか。ずいぶん遠くまで涙が流れましたねぇ。
八ヶ岳・蓼科・霧が峰の山域は小学生のころからの付き合いで,大学就職近辺で接し方が変わりましたが(*ンパスキーと冬壁),また「昼寝に行く山」として昔の付き合い方に戻りつつあります。最近,自分はまだ若い,というようなことはついぞ考えなくなりました。二週目,という感じ?(笑)
>紅葉狩りいかがでしたか?
丹沢玄倉(クロクラ)は昔「丹沢の黒部」と呼ばれていたところですが,三保ダムで丹沢湖ができてからは林道もとおり,一般車の通行こそできないものの,家族連れのよいお散歩コースとなっています(去年は子供達が歩いてくれませんでしたが)。
明日は宮ヶ瀬湖畔ですがさすがに紅葉はもう終わりかな。ダムの下の公園だったらまだ葉が落ちていないかな。いずれにしても,おとーさんはただのドライバですのでね(笑)。
車でのドライブ、紅葉狩り、ハイキング...一つひとつがみんな、子供さんたちの良い思い出になっていくことと思います。そして、いつしか自分が家庭を持って、子供が出来たときに、同じように子供を楽しませたい...そんな風に思うのだと確信しています。とても良いお父さんです。
では、今日も行ってらっしゃ~い。
PS:毎日頂くコメント、嬉しいです。