《本のレビュー》 『電車男』 中野独人 著

我が家のトイレにある本棚に、ずっとこの本が置かれていました。手にとってしまったのが始まり。2時までかかって、笑い転げました。

画像もう皆さんはよ~くご存知でしょう。僕はテレビで放映されたドラマも見てないし、ましてや原作も読んでなかったので、初めてだったのです。感動したんです。

一応、ブックカバーから、
あらずじなど。

『電車内で暴れる酔っ払いから女性を救った、ヲタク青年。彼女をデートに誘いたい。でも、一体どうしたら?? 彼女いない歴=年齢の彼は、モテない男たちが集うウェブサイトに助けを求める。彼の真摯な書き込みに、なんとかしてやりたいと知恵を絞る仲間たち。いつしか「電車男」と呼ばれるようになった彼は、その暑い励ましや、たくさんのアドヴァイスを胸に、震える手で彼女の携帯のナンバーを押した・・・・・・。「電車男」は果たして意中の彼女に告白できるのか? ----- 今世紀最強の純愛物語!!

な~んだ、僕が感じたのは、ここに書かれていましたね。残念!
そう、最後の一文、「今世紀最強の純愛物語!!」だったのです。

・・・・・
趣味は秋葉原に通いつめて、とっておきのジャンク品を見つけること。
おっと、どっかにもいたなぁ、そんなオヤジが。
当然のことながら(?)、彼はアニメ好き。H系も。
でもね、彼はとっても純情なんだよな。
いまどき、こんな男の子がいるのかと思ってしまうくらい、
ナイーブで、シャイで、晩熟で、引っ込み思案。
おっと、どっかにもいたなぁ、そんなオヤジが。

彼が、あるとき"エルメスさん"を助けちゃうんだな。
このエルメスさんがまた、いまどき、こういう化石のような女性がいるのってくらい、
これまた純情(らしい)で、箱入りで、育ちがよくて、
良い意味で世間知らずで、嫌味がないんだな。

この二人の登場人物だけでも、前出のキャッチ・コピーは当たっていますが、
僕が一番感動したのは、彼を応援する、ウェブサイトの"常連さん"たちでした。

△ リーダー風の、とにかく仕切って話をまとめたがるやつ、
△ 電車男が変わっていくさまを直視できず、落ち込むやつ、
△ 電車男やエルメスさんの台詞に、過剰なまでの反応を見せて
  サイトに、ひたすら台詞をリフレーンするやつ、
△ 電車男からの告白、報告を、「結論は一番最後にしてくれ!」と
  まるで戦場にいるかのように、対峙してるやつ、
△ 電車男に自分もなりきっているやつ、

とにかく、彼らが真剣に電車男を応援する姿が涙ぐましいのです。
真剣すぎて僕は笑い転げてしまったのです。

でも、読み終わったときの、あの、ものすごい充実感は一体何だったんだろう。
それは、こう思ったからです。

「え、現代にもこんな実話が存在するの?
将来の日本は元ヲタクたちが背負って立つのかもしれない。
いや、そうあってほしい。
少なくとも、お勉強だけで日本のトップにのし上がった、
感情を顔に出さない面々よりもずっと人間らしいじゃん。」

ちょっと不適切な表現がありましたが、本当に感動、感動、感動でした。
僕も「結論を言うなよ、いいか電車男!」って、途中から声援を送っていました。
紳士、淑女の読者のみなさま、是非一度読んでみて。

僕はこの原作を映画やドラマでは見たくないです。
なぜなら、このウェブサイトでのやりとりという時間の流れ、
電車男がキーインする時間をみんなが固唾を呑んで待っている、
その"時の流れ"を、本で文字を追って共有したいから。

それと、エルメスさんは、僕の中にしっかりと像ができました。
その像を、実在する女優で置き換えたくないから。
それに、Hermesは値段は別として、嫌いなブランドぢゃないから。(笑)

あ~あ、僕も立派なヲタクですなこりゃ。

注:ブックカバーをとった、本の表紙にある、若者言葉の注釈(上の写真)を
  参照しながらでないとこの本は読めません。すらすら読めたらヲタクです。


【写真】 「電車男」 The story of the Train Man
                   who fell in love with the girl, Hermes.

この記事へのコメント

2006年10月24日 01:19
「電車男」。
私は、テレビドラマで見ました。
応援した2chの常連達、主人公、エルメス。
みんな良かったですね。
活字で読んだほうが、イメージが膨らむかも知れませんね。
私はどうも、楽なテレビに走ってしまいますが・・。
色々事件もありますが、「電車男」のような、ネットを通じたコミュニケーションのいい面を、もっと紹介して欲しいと思います。
2006年10月24日 08:08
◆◆ ネットを通じたコミュニケーション
        のいい面を... にしさんへ

おはようございます。
コメント、ありがとうございました。
全く同感です。
ネットはとかく"悪の権化"として語られますが、電車男のお話は、本当に心が暖まるいい話です。

それがネット、しかも悪名高き2チャンネルで展開されたことにも僕は驚いています。

例えば私。とかく希薄だとか無責任だとかいわれるネットですが、私のいまのネットでのこうしたやり取りは、ある意味、他に置換できるものでない、充実感があります。こういうネットだったら素晴らしいではないかと、再認識しているところです。
ちょびママ
2006年10月24日 11:58
私もテレビで見ました。
映画版はビデオに録画したまま、どこにおいたやら。。。
ネットは使い方一つで励みに感じたり嫌悪や拒絶を感じたり。
本は未読ですが、テレビのように映像から入ってくるのとは違って想像力を膨らませる事ができるんでしょうね。
私は人間臭い人に魅力を感じます。
自分もそうありたいし、みなの体温を感じていたい、そんな風に思います。
2006年10月24日 20:04
題名だけで読んだことも見たこともありません。
常連さん5人5様、自分がどれに当てはまるかなんて考えたりしながら、面白く拝読しました。
どのように感激なさったかも参考にして、そのうち読んでみたいと思います。
あや
2006年10月24日 20:07
私は・・電車男・・泣きながら(笑)テレビでみました!テレビのストーリーの中で。。一度電車男が・・失望の気持ちになって・・ネットを見るのを止めてしまって・・でも・・・ネット仲間が・・電車男をすごく応援して・・ネットに彼は戻ってくるんです・・。
まるで・・私が・・電車男の立場(恋愛とかは関係ないですが)・・実際に・・ブログ復帰への応援を皆様から頂きました.。.:*・゜☆
ブログでお知り合いになれた・・皆様に・・心から感謝している毎日です(*^-^*)
ところで・・・コメントに・・aosta さま・・という・・方が・・いらっしゃいますね.。♪
素晴らしい感性・・・素敵で上質な詩をまるで・・拝読させて頂いているような気持ちになります.。.:*・゜☆
感性豊なかたには・・同じような感性のかたが・・自然に・・集まってこられるのでしょうか?いつも・・コメントが・・楽しみです♪以前の記事での・・・(霧雨の・・)コメントなど・・うっとりです(*..) ポッ
電車男の本のほうも読みたくなりました♪
ありがとうございました
sakura
2006年10月24日 20:32
こんばんは。
電車男 去年社会現象?になるくらいブームでしたよね。
私も最初はまったく ぜんぜん 感心がなかったんです。知ろうとも思いませんでした。でも子供たちがテレビドラマを見ていて 何気なく私も一緒に見たのは 最終回の一つ前 そうです。上のあやさんのコメントの話しの辺りでした。引き込まれましたね。その世界に。ハートをわしづかみにされたって感じでした。それはもう Papalinさんが言われているように

>僕が一番感動したのは、彼を応援する、ウェブサイトの"常連さん"たちでした。

このあたりだったと思います。

>その像を、実在する女優で置き換えたくないから。

私は女優さんはじめ ウェブサイトの常連さんTVドラマのキャスティング ぴったりだと思ったんですが。機会があったら見てみてるのも悪くないかもです。
2006年10月24日 23:51
◆◆ 体温を感じていたい... ちょびママさん

ちょっと低めですが、35度はあります。37度になると、ちょっと熱っぽいです。40度になったときは、いい気分でした。Papalinも、熱いですよ~! さわってみますぅ? (笑)
2006年10月24日 23:57
◆◆ そのうち読んでみたい... tonaさんへ

本のレビューを書いた後、いつも思うのですが、あ~あ、なんて薄っぺらな感想だろう、なんでここまで喋っちゃうのだろう、これじゃ、結末を知った推理小説を読むようなものじゃないか・・・ってね。

興味をそそられる所で引き上げるということができないんですよね。それは直りそうもありませんわ。

でも、読んでみたいと仰られると、嬉しさは隠せません。ろくな本も読んでいなくて、偏っていて恐縮ですが、こういう本だと簡単にレビューが書けて、継続にはもってこいです。(微笑)

そうそう、常連さんは5人以上いたように思います。記憶の範囲で書きました。ごめんなさいね。
2006年10月25日 00:09
◆◆ 私が・・電車男の立場... あやさんへ

そうでした。電車男が失望に打ちひしがれて、萎えちゃったんですよね。呼び戻すところ辺りに、常連さんたちの活躍の一つのハイライトがありました。

あやさん、凹んでブログ閉じられたときに、もう少しそっとしておいてあげようと思っていたら、結構早くよみがえりましたね。不死鳥が、仮眠していたのかな?

そうですか、読んでみたくなられましたか?
いや、嬉しいですね。

aostaさん、とても素晴らしい賜物をお持ちですよね。僕はあいにく同じような感性と知識と表現力は持ち合わせておりませんので、得意のお茶らけで大奮闘しています。(笑)
2006年10月25日 00:21
◆◆ このあたりだったと思います。

お~、これは紛れもなく、sakuraさんのフレーズだ~。「そういうことにいたしましょう」という名言のフレーズによく似てるぅ。

私、すっかりヲタク。だって、こういうところに感動してしまうから、ちょっと変ですね。

実はこの本には本の高さの2/3ほどもあるでっかい帯がついていまして、その帯はなんと、ドラマの宣伝。だから、結構後に再版になったものだと思われますが、そこにこれまたでっかく、電車男とエルメスさんが写っている訳。まぁ雰囲気のある女優さんを選んでいるとは思いましたが、拘りとはそういうものではありません。無いほうが僕にはありがたかったのですよ。(困)
lusthofmeester
2008年05月05日 23:27
僕は、以前に、2chの過去ログサイトで全文読み、同じく感動しました。2ch語も読むうちにだいたい理解できました。
Papalin
2008年05月06日 17:17
◆◆ 2ch語も読むうちにだいたい理解・・・

lusthofmeesterさん、ありがとうございます。
最近は殆ど行かなくなったサイトです。もう大分前のことですが、自分の勤め先の一部の内情が暴露されているのを見て、辟易しました。私はまだ愛社精神溢れる従業員なのかも知れません。

2曲演奏してみました。
まだまだです。(^_^;)

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    Excerpt: この手のタイトルには、ついつい目が行ってしまうんですよね。¥105円だから(もちろん再販店で)、まぁいっか・・・いつものパターンですな。 Weblog: ローズガーデン・むとう & クラシック音楽 racked: 2006-10-23 21:43
  • 前言撤回します!

    Excerpt: 観ちゃいました~~~、電車男の映画版。 あはは。 原作のイメージを崩されたくないな~んて言っていながら、 僕の右手が勝手にレンタルしちゃいました。 Weblog: ローズガーデン・むとう & クラシック音楽 racked: 2006-11-03 02:19