記念コンサート

とある記念式典がありました。
第一部の記念式典では、残念なことがありました。
これが今日のブログのメインではないので、さらっと行きます。

40代の衆議院議員さんが祝辞を述べたのですが、居眠りをしている若者を「たった一時間の式典でも集中できずにお休みになっているとは如何なものか」と、こともあろうに諭しました。何も祝辞で述べることではないと思って聴いておりましたが、そのうちにムカムカしてきました。

前置きだけでなく、話の本題も大したことのなかったですね。その前にお話された年配のやはり衆議院議員さんが、祝辞の枠にとらわれないで、平易な親しみやすい言葉で、若者たちが興味を持って耳を傾けたであろう、とてもいいお話をされたので、雲泥の差でした。あなたの"祝辞"は、お祝いの言葉ではなく、むしろ現代の教育情勢を外野から批判する発言でしたね。ではあなたは具体的に何を行動しているのと問いたいです。

若者を戒めた代議士さん。あなた、その前にやるべきことがあるのではないでしょうか? あなたの職場の面々、国会で居眠りをされている多くの偉~い先生方にも、同じように「職場では寝るな」とご指導下さい。まさか、相手が偉~い先生方だと戒められないなんてことはないですよね。

北風と太陽のお話をご存知ですか?
あなたは北風。前にお話された代議士さんは太陽。
戒めるだけが術ではないのです。
直球だけが三振をとる術ではないのです。
祝典という場をきちっとわきまえ、もう少し大人になってくださいね。

あなたは、若者の代表が挨拶を述べるために壇上に上がって来賓に深々と敬礼した際に、お一人だけ下を向いたまま礼に答えませんでしたね。挨拶のできない人、信頼されませんよ。

あなた自身ができていないこと、挨拶、国会での居眠り阻止の行動。そういうことを次代を担う若者たちに要求してもダメ。あなたのような無責任な大人を嫌というほど見て育っているのは、ほかでもない、あなたが今日叱った若者たちなのです。

以上にします。
後藤斎さん、ご無礼をお許し下さい。

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さて、話題を変えましょう。
第二部は記念コンサートがありました。
日原史絵さんの1時間余りのステージでした。
これにPapalinは超感動! 腰は痛かったけどね。(笑)

画像コンサートは、「さくら」と「荒城の月」の変奏曲で始まりました。僕を惹きつけるに満ち足りた演奏でしたよ。

彼女の音は、素晴らしく正確。よく知りませんが、筝は左手で弦を押して、音を半音とか全音上げますが、まずそれが完璧。素人さんの演奏会では、これが結構苦痛なんですよね。正確な音程に当たっていなくて。でも、藝大卒業ですから、これは当然なのかも知れません。

驚いたのは、彼女の筝の音。音色。まるで天使が奏でているかのような、何の力みもない、素直で清らで、それでいてダイナミックな音。やっぱり音楽はまず"音"ありきです。改めて感じました。

それでもって、更に驚いたのが、彼女の自作の曲の演奏。お筝の師範の資格を高校在学中にとられたという彼女。お箏だけでなく、歌も歌うのです。(唄いって言うのかなぁ) コンサートでご披露下さった、お筝を弾きながらの沢山の唄い。これがまた、腹の据わった、いい地声。当然、僕が歌っている西洋音楽とは違いますから、発声も、響きも、こぶしも全然異なるのですが、その唄いがまた素晴らしいのです。当然のことのように、十七絃も、三線も弾かれるようです。多才。

自作自演の曲では、西洋音楽の12音階ではない、微妙な音を歌っておられました。後でパーティでそのことを伺ったら、やっぱりそう。五線譜の表記法ではかけないので、~~~ってウェーブのように書くんですって。(笑) リコーダーでも現代曲はそう記譜されているものがあります。同じなんだね。

画像ぴったりな言葉が見つからなくて情けないのですが、彼女の唄いに、しばし呆然としていました。ひょっとしたら、ぽか~んと口を開けて聞き入っていたかもしれません。前から3列目で。

そして、恐らくライフワークの一つなのでしょうか、古墳時代に発掘された埴輪が抱いていた楽器を復元されたという、「ハニワゴト」の演奏。今日持ってこられたのは、五代目の楽器だそうです。最初は響かなくて、お客さんに、楽器を置いたテーブルに耳をつけてもらって演奏したとか。すごいですね。そこから、改良を重ねて今日に至った、その熱意に感動です。楽器は、表面を火であぶった、そうそう飛騨か美濃にそういう民芸家具がありました、そんな感じの、素朴なつくりでした。音色もその質感通りの柔らかくてしなやかな音。ハニワゴトに合わせて唄う歌はまた格別でしたよ。

まだまだあります。
「ミカラデタサビ」という、これまた自作の曲。
プログラムを見たときに、これは一体どんな曲なんだろうと考えたのですが、予想を遥かに超えた傑作でした。まずタイトル、題名の意味ですが、5部からなる曲が全てサブタイトルがついていて、そのサブタイトルに"サビ"という字が必ず入っている。例えば"ワサビ"とかね。それでもって、全ての曲がミの音から始まる...。そう、"ミからでたサビ"ってわけ。なるほど~。

自作の曲は、古い伝統に縛られない、彼女の個性を如何なく発揮された曲たちでした。でも、伝統的な奏法、音型がベースにあるからこそ、筝曲として聴こえるのです。その調和が何とも素晴らしい。脱帽~~。禿が見えちゃうよ。(笑)

画像"どどいつ"もご披露下さいました。7+7+7+5=26文字の大衆芸能でしょうか。でも詫び寂びの世界かもしれないですね。僕は教養がなくていけません。

有名な"どどいつ"(僕は知りませんでしたが)を歌って下さいました。

「恋に焦がれて 鳴く蝉よりも 鳴かぬ蛍が 身を焦がす」

いいですね~。こういう歌を聴きますと、僕も日本人の血が流れていることを感じます。日本人特有の、何て言いますかね、"一歩下がった"美しさ、奥ゆかしさ、そういうものを感じます。パーティでお話を伺ったら、「こういう美しい自然に囲まれた地で育ったのが、私の曲に影響を及ぼしているのだと思います。」って。ほんと、その通りだね。

とっても可愛らしい、日原史絵さん。いっぺんでファンになっちゃいましたよ。
和服のことはようわからんのですが、一目でそれとわかる艶やかなしぼりの着物から覗く、紅葉色の半襟や袖。帯も華麗で、秋をしっかり纏っていらっしゃるんだなぁと思いました。

このあとフランスに演奏旅行に行かれるようです。
お気をつけて。パリジャン、パリジェンヌを魅了して来て下さいな。

画像

あれ、エルメスさん、もうどこかへ行っちゃいました。(笑)


【写真1】 その演奏は鳥肌がたってしまった、日原史絵さん。
【写真2】 お父さまとの共同開発とか。 「ハニワゴト」の演奏も。
【写真3】 とってもチャーミングな方。思わず、ドアップの写真です。
【写真4】 イヤイヤ。エヘヘ。デレ~。萌え~。  (。_°☆\(- - ) バシっ!

この記事へのコメント

2006年11月06日 09:43
おはようございます。

素敵なコンサートだったのですね。
お琴については宮城道雄さんのお名前しか知らない私ですが、琴という楽器の音色の深さ幽玄さには心惹かれます。
 お正月というと○○の一つ覚えのように流れてくるあの曲、「春の海」。
初めて全曲を通して聴いたときの驚きは今も忘れません。その音色のなんと繊細で力強く、幽玄で遥かな時の流れを感じさせる音色だったことでしょう。
寄せては返す波の音、煌き、刻々変化する海の表情といったものが身体全体を包み込むようでした。
宮城さん自身は幼少時に当時の朝鮮に渡られ、またお目がご不自由だったということもあって、古典曲を学ぶ機会がなかったというお話を聞いた(読んだ?)ことがありました。
その彼の作品「春の海」は、おそらく技巧においても、その音楽的にも革新的なものであったことは想像に難くありません。
そして今や、筝曲における彼の作品はゆるぎない古典となっています。
2006年11月06日 09:44
日原さんの新しい「冒険」、「ミカラデタサビ」。
Papalinさんの文章を拝見しただけで一体どんな曲、唄いなのかわくわくしてしまいました。
「古典」というゆるぎない基盤の上で花開く新しい可能性に胸が躍ります。
2006年11月06日 09:57
ところで、「ハニワゴト」
その名前を聴いたのも、拝見したのも初めてです。
お写真で見る限りこれは焼き杉のようにも見えます。
確か工芸作品や家具にもこんな感じのものがありますよね。
でも琴は桐で作られるはず。
桐って本当に柔らかい木です。柔らかくて軽い。木目も細かい。
こうしたことが琴という楽器の音色や特性にも関係しているのかも知れませんが、このハニワゴトも桐で出来ているのでしょうか?
桐に焼き色をつけるということで、耐久性や音色とも何か関係があるのでしょうか?
 いにしえの楽器を復元する・・・
かつての古墳時代の人々が聞いたであろうその音。
何だか夢のようなお話です。
クラシック会でも古楽器の復元や再生は盛んに行われる昨今ですが、通り過ぎた時間の流れが違います。
これからのコンサートのご予定などは、おありなのでしょうか?
ぜひにも聴いてみたくなりました。
2006年11月06日 22:17
◆◆ 宮城道雄さん... aostaさんへ

素晴らしい演奏家、素晴らしい演奏会でしたよ。
宮城さん、幼い頃なぜか姉がLPレコードを一枚買って持っていまして、耳スルーっぽく聴いたことがあります。録音も古くて、しゃ~しゃ~言ってて、あまり記憶がありません。でも、第一人者だったのですね。

最初は異端児。でもそれが古典のスタンダードと化す。芸術ってきっとこの繰り返しなのでしょうね。

折角書いたお返事、雷とともに消えちゃったので、念のためPCは電源を落として、映画を一本見てきました。もちろんビデオです。
siena
2006年11月06日 22:20
代議士さんの出来事・・・。
暗い話題の多い世の中・・・お子さんたちもさぞ不愉快だった事でしょうね。
後に直接先生にコメントをお寄せになればよかったのに・・・お熱い代議士さんだったのでしょうね。

コンサート・・・さぞ素晴らしかったのでしょうね。
最後のお写真・・・papalinさんの目じりのしわがよ~~~~~~く見えました♪
2006年11月06日 22:21
◆◆ 基盤の上で花開く... aostaさんへ

何かを打ち破るってことは、その何かを消化しないとできないことです。確固たる努力とアプローチがあってこその、新境地・・・なのでしょうね。

PS:私の拙い文章で心躍らせて頂き、光栄です。
2006年11月06日 22:31
◆◆ 焼き色をつけるということで... aostaさん

詳しいことは知りませんよ。最初に断っておきますからね。

箏(琴とは違うようです)は桐でできていますが、恐らくあれも焼杉のような処理が施されていると思います。焼杉は家の外壁にも用いられたわけです。つまり風雨、太陽光に対する耐久性が高まるのでしょうね。音がより硬質になるのは、リコーダー奏者のPapalinとしては容易に想像がつきます。

「ハニワゴト」は確かに筝の桐の木目と違って、濃淡がはっきりしていました。杉っぽいですね。真相はどうなのでしょうね。

史絵さ~ん、教えて~。
いらっしゃるはずないか。(笑)
2006年11月06日 22:36
◆◆ コンサートのご予定など... aostaさんへ

そうそう、ネットで調べてみたのですが、それらしいところはヒットしませんでした。あしからず。

【教養講座】 琴と箏との違い
琴・・・・・一弦琴やギターやバイオリンのように、柱を立てないタイプの楽器。
箏・・・・・いわゆる"コト"。柱を立てる位置を変えることによって、自由な音階が組める。

知らなかったよ~。本文中の"日原史絵さん"の文字からのリンクでお勉強ができます。ちなみに、八橋という京都のおせんべいは、筝の伝説の人、八橋検校さんを偲んでつけられた名前です。お箏みたいな形をしていますでしょ?
2006年11月06日 22:48
◆◆ 直接先生にコメントを... sienaさんへ

血の気の多いPapalinは、マジでそう思って、式典が終わったら真っ先に外に出て待機してたんです。(本当は煙草が吸いたかったのですが) でも、見えませんでした。裏に車を待機させていたのでしょうか。伝えたかったのですけどね。

ホントだ! 目じりに皺が! 大変だ! コラーゲンを補給しないと...。

ε=ε=ε=(┌  ̄_)┘シュタタタタッ...
2006年11月06日 23:06
素敵なコンサートだったんですね。
私も機会があれば、お聴きしたいです。
でも、筝って聞くと、まだ、6月の「平城山」を思い出してしまいます。これについては、私のブログの「日本歌曲」をお読み下さい。

それから、古楽器大好きなので、「ハニワゴト」聴いてみたいです。
2006年11月06日 23:28
>折角書いたお返事、雷とともに消えちゃったので・・・

8時前後の雷のことですね?
お返事消えちゃったのですか?
すごい雷雨でしたね。眩しいほどの閃光。
思わず窓を開けて空を眺めました。
 
雨が上がったと思いきや、突然に晴れ渡った夜空には煌々と輝く月と星。
寒冷前線が通過したのでしょうか。急に気温が下がってまいりました。
Papalinさんも、お風邪を召しませぬよう、ご注意くださいませ。
2006年11月07日 00:36
◆◆ 古楽器大好きなので... 沙羅さんへ

そうですか。それでしたら、お勧めです。本当に渋い音がしました。現代の箏のような"張り"・・・テンションが抑えられていて、まさにコントラルトって感じですよ。
そうそう、リコーダーは元から古楽器です。(笑)

平城山ですか...。簡単な音符だけの、超難しい曲ですね。これをしっとり聴かせられたら、恐いものなしですよ。お客さんがいたほうが上手に歌えるという沙羅さんが羨ましいっす。
2006年11月07日 00:39
◆◆ すごい雷雨でしたね... aostaさんへ

それが、我が家の辺りでは、遠雷だったのです。だから全く油断していました。ブチッて、部屋が真っ暗になったとき、まず頭を過ぎったのが、PCまた壊れる!・・・でした。でも大丈夫でしたけどね。落雷は注意しないといけません。絶対に電源オフです。
2006年11月07日 10:36
琴と箏との違い・・・

なんとなく「琴」という字を使ってしまいましたがまったく別のものなのですね。
アイリシュ・ハープやアルパ、いにしえの時代オルフェウスが奏でた竪琴、そしてもちろんクラシック・ハープ。そしてヴァイオリンも!!
これらはいずれも構造上「琴」なのですね。
良い勉強をさせていただきました。
感謝。
2006年11月08日 08:01
◆◆ 良い勉強をさせて... aostaさんへ

参照サイト、なかなかいいですね。僕も勉強になりました。

こういう体系的なことが書かれているサイトを好むと、どこかで書いた気がしますが、○です。箏の木や弦や柱や爪の材質とか、加工についていても書かれていたら◎です。でもそうしたら、お教室で教えること、なくなっちゃいますかね。(笑)

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