◆IL DIVO◆ 汝らも今は憂いあり (ドイツ・レクイエム)

≪生演奏を公開しています≫

画像
Ihr habt nun Traurigkeit
URL : http://papalin.yas.mu/W508/

  ◇公開日: 2010年8月11日
  ◇演奏時間: 7分9秒
  ◆録音日: 2010年8月 (49歳)
   上のアルファベットの曲目名を
    クリックして、Papalinの音楽サイト
    からお聴き下さい。(視聴?・試聴?)



ソプラノ独唱が登場する曲です。
ソプラノが歌っていると思って聴いて下さい。

ブラームスはこの第5曲を後に追加したようです。
歌詞に出てくる"再会"。それは第4曲までの旧約聖書や詩篇からの引用と違って、明らかに新約聖書のお話なのですね。ヨハネによる福音書から引用しています。そう、ブラームスはドイツ・レクイエムの歌詞を、自ら選んだのです。話がそれでしまいましたが、ここに来て"再会"を用いているのは不思議な気がします。誰が誰と再会するのでしょう。普通に考えれば死者が主すなわちイエス・キリストと再会するということでしょうか。

他の曲同様に、この第5曲も聖書の様々な箇所から歌詞が選ばれています。最後の節、Ich will ・・・は、イザヤ書からの抜粋です。ここに来て"母"が登場するのは、ブラームスのお母さんの死と無関係ではなさそうです。



さて、話はまったく変わります。
音楽演奏(以下、音楽と略します)における、縦の線、横の線の戯言です。

音楽にとって、縦の線は必要条件でしょう。では横の線、すなわちメロディ・ラインは何でしょうか。僕は横の線は十分条件かなと思っていたのですが、これも必要条件ですね。モーツァルトのレクイエムをリアルで歌った時に、歌のソリストの歌を聴いていて、そのことがわかりました。

僕のこの第5曲の演奏についていいますと、横の線を意識するあまり、縦の線が随分と乱れてしまいました。これは最初に録音した"指揮者"の失敗によるものです。テクニックのお話で恐縮ですが、メロディ・ラインを意識するあまり、指揮者が"聴こえなかった"ことによります。やはり音楽は縦の線が揃っていて初めて横の線が生きてきます。ですので、この第5曲(本当は第5曲だけではないのですが)の演奏は、レベルがかなり低いわけです。ロマン派の大きなデュナーミクは、僕の多重録音にとっては実は受難なのです。

さてまた話がそれてしまいましたが、音楽における縦の線は、横の線にとっての必要条件ということになります。では元に戻って、音楽においての十分条件とは一体何でしょう。AならばBが成り立つとき、AをBの十分条件といいます。音楽にとっての十分条件とは、"心"だと思っています。格好良すぎですか? 弁解に聴こえますか?



伴奏楽器

    ソプラノ      モーレンハウエル  グラナディラ
    アルト       メック       黒檀
    テナー       メック       柘植
    バス        メック       楓
    グレートバス    キュング      楓
    コントラバス    キュング      楓





大勢のPapalinたちによる多重録音にて、お聴き下さい。 <(_ _)>



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この記事へのコメント

alex
2010年08月11日 19:17
音楽にとっての十分条件は”心”、勿論賛成です。
仰るとおりです。それが無ければ、「上手い演奏」は存在しても「感動する演奏」は存在しないと思っています。
そして”心”は、互いに共振する時に想像を超えた力を発揮するとも思っています。

ソプラノソロ、素晴らしかったです!
本当に、Papalinさんは凄いお方ですね!!
合唱が "wie einen seine Mutter trostet" と歌うとき、大きな力に包まれている気がします。
Papalin
2010年08月12日 06:03
◆◆ それが無ければ、「上手い演奏」は存在しても・・・

alexさん、ありがとうございます。
何を伝えたいか。音楽ですもの、何もなく、淡々と演奏しているだけではまさに「上手い演奏」で終わってしまいます。alexさんもブログに書いておられましたが、別に上手くなくてもいいんですね。持てる技術を駆使して、何かしら表現できるはずです。間違えることなく、途中で落ちることもなく、曲の最後まで行ったなんて喜んでいるうちは、まだ音楽未満です。(^_^;)

> 大きな力に包まれている気がします。

そういうものが本当に存在しているのかも知れませんね。(^-^ )
ありがとうございます。

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