◆IL DIVO◆ 椰子の実
≪生演奏を公開しています≫

Yashi no Mi (Hayashi Hikaru Version)
URL : http://papalin.yas.mu/W303/M006/
◇公開日: 2010年8月3日
◇演奏時間: 2分49秒
◆録音日: 2010年8月 (49歳)
上のアルファベットの曲目名を
クリックして、Papalinの音楽サイト
からお聴き下さい。(視聴?・試聴?)
”流離の憂い”
日本語、それも文語って、
何て美しいのでしょう。
使用楽器
歌
テナー・ソロ Papalin
テナー(2) Papalin
バス(2) Papalin
リコーダー伴奏
ソプラノ モーレンハウエル グラナディラ
アルト メック 黒檀
テナー 全音 桜
バス メック 楓
グレートバス キュング 楓
コントラバス キュング 楓
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この記事へのコメント
アルト笛さん、ありがとうございます。
しっとりとした曲は、リコーダー伴奏も悪くないですね。
「箱根八里」とか「待ちぼうけ」なんかは、ピアノの迫力が似合います。
> とても軽やかなお声の持ち主
持って生まれた声が、そういう声でした。
オペラ向きではないですね。(^_^;)
この歌は、はるか昔、中学校の教科書に載っていたのですが、
何故か授業ではチャンと採り上げられた記憶がなく、
何となく自分なりに楽譜を辿って、
ながらくこの曲のテンポをアレグレットからアレグロ位に把握していました。
しかしその後、ふつうは、もっとゆったりしたテンポであると知り、
現実に、ふつうのテンポの演奏を演奏を何度となく聴きましたが、
どうも収まりが悪い--このテンポでは自分では歌えないな…
しかし、
--ああ、こういうことか、ということが、今日はじめて分かりました。
ありがとう…
Geminiさん、ありがとうございます。
引用させて戴いたこの文章に、過剰なまでの反応をしました!
長くなるといけないので、結論を先に書きますと、Geminiさんのようなアプローチを、音楽を演奏する全ての方にしてほしいと常々思っていまして、そうした意味で、全く肯定的な結論です。(^-^ )
曲のテンポって、自由です。よく素人集団でアンサンブルをしますと、大抵、もっと速い方がとか、遅い方がとかいう話が出ます。理由を聴いてみますと、○○(偉大な指揮者だとか演奏家のCD)の演奏がそうだから・・・などという、他愛もないことをさも勉強熱心に、知ったかぶりで仰るんですね。「自分がこの曲に抱いたイメージは、こうだから、自分はこう演奏したいと思っている」となぜ言えないのでしょう? 偉そうに言わせて戴くなら、楽譜から読み取ることなんてできない、したことがない、頼りになるのは、たまたま自分が聴いたことのある演奏だけ、星の数ほどある演奏の中のたった一つの演奏が全てであるかのような・・・。
Geminiさん、続きです。
Papalin、愚痴っていますね。
いつものことですので、気になさらないで。
叙情的な曲だから、たっぷりと歌い上げたいという、いわば直線的に考える人と、叙情的で辛い歌詞がついているからこそ、テンポを上げて逆説的に演奏したいと考える人と、色んな人、色んな考えがあっての音楽です。画一的である必要など、何もないのに・・・なんて思ったことがありました。
もっと偉そうなことを書かせてもらいます。
僕は、作曲家(ここでは編曲者である林光さんになりますが・・・)が指定したテンポに、ひとまず敬意を払います。でも、必ずしもその通りのテンポで演奏したり歌ったりはしません。なぜなら、自分に違和感があったり、この方がもっとしっくりくると思うからです。現にこの曲集でも、指定テンポとかなり異なって歌っているものがあります。それが音楽でいいのではないでしょうか。
いいたいことは、音楽って感じて伝えることだと思っています。
それが共感できたなら最高です。
なのに、なぜ感じる前に聴いてしまうのでしょう?
これははっきりと言います。間違っています!
Geminiさん、続きです。
どうご理解されたのか、実は興味津々です!
先日、東京外国語大学で合唱をされているという方に会いまして、お話を聴きました。僕の顔を見るなり、「Papalinさんですよね。演奏を参考にさせて戴いてます。」と切り出されました。CDの試聴サイトは数ありますが、全曲(最後まで)演奏を公開しているサイトというのは、動画では最近増えましたが、そうはいっても数少ないです。ですので、私の自己満足として公開していることのメリット・デメリットがあります。まぁ素人のそれも多重録音ですから、これを先に書いたような参考CDと同じ扱いをされることはまずないと思いますが、それにしても影響はあるでしょうね。反面教師にしていただいたり、素人が陥りやすい演奏の例として用いてもらっても一向に構わないのですけどね。(^_^;)
とても長くなるのですが、超短く云えば
--これでいいのだ、と感じ至った、と言うところでしょうか。
(わたしもバカボンのパパの域に達しましたかね…)
もう少し詳しく云えば--
「ああ、こういうことか」とはいえ、歌詞を抜きにすれば、
Allegroとは言いすぎにしても、AllegrettoせめてModeratoでないと
あのアウフタクトで始まる旋律を活かせないのではと、今でも思っています。
ただ、そのテンポで、その歌詞とどう折り合いをつけるのか…
私の手許のピアノ編曲版では、
Adagio con espressione cantabileの発想記号で、
今まで聴いているおおかたの演奏もまたそのようなのですが、
わたしは、それではハワイアンでないの・・・と思えて仕方ありません。
Papalinさんのを聞かさせて頂いて感じ至ったところは、
わたしの中では、(まだ固まったわけではありませんが)
この曲はAllegretto quasi andanteであったらしい。
さらに、これによって、
この曲はAllegrettoでもAdagioでも演奏可能だと思えるようになったということです。
それでは、何故そう感じ至ったか、ということはナカナカ説明困難ですが、
一言で云えば、
それは、Papalinさんの感性か...
答えになっていないかもしれませんが、ありがとうございます。
お宅にお邪魔したときにメロンシャンソン集(ちょっと言いにくいとyasさんが言っていた)の1曲目をスローテンポでやったじゃないですか。実はボクはあれは自分のなかでは、もっと早いテンポだと思っていました。でもスローでもそれなりに納得して楽しめたんです。しかし、数日後Papalinさんがアップしたものを聴いたら、ボクの思っていたテンポよりもさらに速かったんですね。で、どう感じたかというと、耳馴染んだフレーズが心地良いんです。ひとつの曲でもいろいろな表現があり、そういった振れ幅があるから楽しいんでしょうね。
歌の場合と演奏の場合でテンポ感が変わるというようなことも言ってましたが、それもなんとなくわかるような気がしました。
それとは別にコレッリのクリスマスパストラーレのテンポはいつもかなり速いなぁと思って聴いています。それはこの楽章だけ取り上げて曲を聴かせるという解釈で出来上がったもので、たぶん一曲丸ごと演ったら前の曲との関係で違うテンポになることもあるだろうと想像されます。違いますか?
サラリーマンが夜中にこんなところに居ていいんだろうか?昼夜逆転してしまいました。
Geminiさん、ありがとうございます。
丁寧な解説、非常にわかりやすく読ませて戴きました。
なるほど、アウフタクトで始まる音楽ですか・・・。
僕はその考えには及びませんでした。(^_^;)
僕の場合は、この曲は知っている曲なのですが、どうも皆さん朗々と歌い過ぎているのではないか。今回の楽譜ではテナーのソロが入っているのですが、このテナー・ソロも、きっと、これ見よがしに歌われるんだろうなぁと思うんですね。ちなみに楽譜にはテンポ指定や情緒記号は何もありませんでした。
僕の場合、歌の時には歌詞からアプローチします。
♪名も知らぬ遠き島より
♪流れ寄る椰子の実ひとつ
♪ふるさとの岸を離れて
♪汝はそも波に幾月
こういうフレーズを活かしたいと思いました。僕は14歳からの喫煙によって、肺活量がかなり乏しいので、これをできるだけ一息で歌うには、スピードはちょっとアップテンポにしないといけません。という理由はあくまで言い訳的なものなのですが、やはり・・・
浮寝の旅、流離の憂い、異郷の涙、いずれの日にか国に帰らむ
こうした印象深い言葉が連続して出てくる島崎藤村の詩です。作曲者(大中寅二)が、一生懸命、逆説的な明るいメロディをつけたのですから、そこを汲み取ってあげたいですね。そう考えますと、あまり朗々と歌うのはどうかなと思うんです。
> それは、Papalinさんの感性か...
僕の感性としては、以上のような思いです。
決して深く掘り下げたりはしませんが、この曲のような、ある意味では詞と曲のアンバランスな曲ですと、曲想を言葉で考える前に、直感的にこうしたいというのが浮かび、そのまま録音に突っ走ります。職業病ですかぁ? (^_^;)
ichiさん、ありがとうございます。大歓迎です。(^-^ )
> ボクの思っていたテンポよりもさらに速かった
右のURL(⇒)の曲ですね。最近エオリアン編の曲が増殖しているので、順序を少しいじりました。ご容赦願います。
ichiさんが楽譜を持ってきてくれた曲を、テナーを持ったこともないメンバーで演奏しました。Papalinのテンポでいきなりってのはちょっとねぇ。でもって、皆さんが帰宅されたあと、Papalio(Papalinの三重奏)で録音するに当ってもう一度楽譜をよく見ましたら、かなりリフレインのフレーズがあるんですね。こういう場合、冗長に演奏するのを私は嫌います。むしろ、たたみかけるように演奏したいと感じます。でもって、そんな結果になりました。
> 耳馴染んだフレーズが心地良いんです。
これはよくaostaにも言われいます。
僕が録音が終わると、まず彼女に聴かせるのですが、彼女が知っている曲の場合、殆どのケースでまず「速い!」と言います。そしてそれは時には違和感だったりするようです。ところが、私の演奏を IL DIVO Papalinで何度も聴いているうちに、今度はゆっくりしたテンポのCDが聴けなくなってしまうといいます。マイ・スタンダードって、変わるもののようです。僕もそうです。それが最も顕著なのが、30年前までのバロックの演奏と今の演奏の差・・・ですね。
> 一曲丸ごと演ったら前の曲との関係で違うテンポに・・・
はい、十分に考えられます。
音楽に重要な、環境の違い・・・ですね。(^-^ )
暑い夏、海で真っ黒に日焼けして波に揺られて暮らしていました。すっかり椰子の実の気分です。海を日がな一日見つめていますと遠い南の島への憧れがつのります。沖に出ますと風も波もおだやかで♪汝はそも波に幾月~ですね。
私の知っている歌詞だと幾月ではなく幾歳なんですが。そのくらい椰子の実が流れ着くのはゆっくり気の長いロマンだということ。Papalinさんの直感的テンポは心地良く導いてくれそうです。リコーダーのオブリガートで波とロマンが見え隠れするのがきこえます。ところで私の持っている楽譜ではラルゲットのテンポ表示になっています。中途半端ですね。
P2さん、ありがとうございます。
速度標語って、誰(作曲家/編曲者/編集者)が付けたかも重要ですね。
いい機会ですので、Papalinの主な速度標語に対する理解の仕方です。
括弧内に書いたのが、Papalinが解釈した作曲者の意図です。
☆プレスト:Presto "急速に"
(アレグロよりももっと速く頼むぜ~)
☆ヴィヴァーチェ:Vivace "快活に"・"速く"
(アレグロとの差は特にないからね)
☆アレグロ:Allegro "速く"
(元来の"楽しく"っていう意味を忘れないでやってね)
☆モデラート:Moderato "中ぐらいの速さで"
(アンダンテだと遅すぎるから、中間を作っちゃった!)
☆アンダンテ:Andante "歩くように"・"程よくゆっくり"
(俺の時代の歩くスピードを考えろよ!)
☆アダージョ:Adagio "ゆるやかに"
(ラルゴ遅すぎるから、中間を作っちゃった! 元は"安楽に"だぞ)
☆ラルゴ:Largo "緩やかに"
(本来の"広く"という感覚を忘れるなよ)
☆レント:Lento "緩やかに"
(ラルゴより古い時代の表し方だよ)
Papalinは、こんな感覚で演奏しています。
もちろん、時代に寄って解釈を変えます。
ラルゴとラルゲットの違いや、プレストとプレスティッシモの違いは、上に書いた中間標語と同じで、"~だと遅すぎるんだよな~"という感覚で作曲家の意図を捉えます。