◆IL DIVO◆ ヴィヴァルディ / コンチェルト ト短調 RV107

≪生演奏を公開しています≫

画像
Vivaldi (1677-1741) / Concerto per Flauto, Oboe, Violetta, Fagotto e Basso g-moll RV107
URL : http://papalin.yas.mu/W187/M107/

  ◇公開日: 2010年10月22日
  ◇演奏時間: 9分9秒
  ◆録音日: 2010年10月 (49歳)
   上のアルファベットの曲目名を
    クリックして、Papalinの音楽サイト
    からお聴き下さい。(視聴?・試聴?)



Anfangさんからリクエストを戴きました。

リクエストを戴くことは大歓迎です。
「Papalin、パパルテットに
 この曲を演奏させてみたい!」
それは、僕の見聞も広がりますし、
非常にありがたいことです。
ですが、ヴィヴァルディだけは勘弁!
とずっと思っておりました。(^_^;)

なぜかと申しますと、理由は色々あるのですが、ヴィヴァルディの音楽って、特にこの四半世紀位は、男子100m走と一緒で、どれだけ速く破綻なく演奏できるかを競われているようで、如何ともしがたいものがあります。また更に悪いことに、そうしたヴィルトゥオーゾ的な破綻のない演奏を一旦耳にしてしまいますと、冗長な演奏は何となく物足りなく感じてしまう・・・という悪循環に陥るのです。元々シングル・タンギングに大きな障害を抱えているPapalinとしては、そんな理由もあって、ヴィヴァルディだけはやめて~~~ となるわけです。

しかし、リクエストを頂戴しましたからには、何とかそれなりに(?)演ってしまおうという気概は大したものです・・・と自分で言うな! きっと本来の編成では、もっともっとハイスピードで破綻なく音楽的に演奏されるのでしょうけれど、パパリンテット(パパリンによるクインテット)もちょっとだけ誉めてあげよっかな。


曲の正式なタイトルは、「フラウト・ドルチェ、オーボエ、ヴァイオリン、ファゴットと通奏低音のためのコンチェルト ト短調 RV107 F.XII-6 P.360」です。

もし僕がファゴット奏者だったら「この曲はやりたくない。」というでしょう。ファゴットのパートは通奏低音にちょと毛が生えた感じで、殆ど音楽的ではないのに、やたら速いのです。また、僕がオーボエ奏者だったら、やっぱりノー・サンキューでしょう。オーボエの魅力が発揮できる曲ではなく、やはりヴィルトゥオーゾ的なテクニックが要求される曲です。この手の曲がお得意なのは、やっぱりヴァイオリンとリコーダー奏者でしょう・・・そんな感じがしました。

一方で、僕の技量をオーバーするようなハイスピードでも何とか演奏できるということは、速い楽章の音形(パッセージ)が割りと素直だからということも言えます。ラルゴはヴィヴァルディらしからず、素敵な曲でした。


そうそう、楽譜は、IMSLPの楽譜をお借りしました。パート譜しかありませんでした。

楽譜をご覧になりたい方は、まずここのリンクをクリックして下さい。

背景が水色のところにある Complete parts をクリックし、
次の画面で、accept と書かれた文章をクリックして下さい。
PDFの楽譜がしばらくして表示されます。


ヴィヴァルディの手描譜ではなく、どなたかの写譜ではないかと思うのですが、やはり現代の美しい(美的という意味ではなく、整ったという意味)楽譜に慣れてしまいますと、これは大変でした。シャープかナチュラルかよくわからないなんていうのは当たり前で、ところどころ音符が消えていたりします。バロック音楽だから、消えているところがほぼ間違いなく類推することができました。昔の演奏家に怒られそうです。

「何を贅沢なことを言っているんだ、Papalinよ。私たちの時代には、これが当たり前だったのだぞ。紙は貴重なものなんだよ。でもその紙の材質は君たちの時代のような優れたものじゃなく、漂白材も使ってない、コントラストの低いものだったし、灯りだって蝋燭の炎だったのさ。音が欠けていて読めないって? Papalinよ、君もアマチュアとはいえ、音楽家の端くれだろう? 作曲家の気持ちになって考えればいいだけのことじゃないか。労を惜しむんじゃない。頭は使わないと退化してしまうぞ。そうそう、大事なことを言い忘れていた。君たちが使っている楽器だって、最高のものじゃないか。君たちの言うピリオド楽器なんて、格好いいものじゃなくて、色んなハンディを抱えていたんだ。21世紀に生きる君たちは幸せすぎるって事を忘れるんじゃないぞ。」



楽章構成と使用楽器

   Allegro
   Largo
   Allegro

     フラウト・ドルチェ :    アルト      メック      オリーブ
     オーボエ      :    テナー      全音      チェリー
     ヴァイオリン    :    テナー      全音      チェリー
     ファゴット      :    コントラバス   キュング    メイプル

     通奏低音      :    コントラバス   キュング    メイプル




ちなみに各楽器の並び順は、向かって左から次のように配置してみました・・・
<ヴァイオリン> <ファゴット> <フラウト・ドルチェ> <通奏低音> <オーボエ>です。


大勢のPapalinたちによる多重録音にて、お聴き下さい。 <(_ _)>



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この記事へのコメント

Anfang
2010年10月22日 23:29
せっかく書いたのが、ちょっと前を見たいとクリックしたら、全部消えてしまい、呆然としてるところです。

リクエストしてから1日もしないうちに、聴けるなんて信じられません。
本当にありがとうございます。
3楽章はCDの方がゆっくりです。
3つの楽器の掛け合いから何か伝わってくるのが好きなので、
あるフレーズではアルトとテナーの違いが聞き分けることができないため、
繰り返して演奏しているように聞こえてしまい、ちょっと残念なところがありました。
でも、イメージしていた通りの演奏で感激しました。

楽譜を紹介してくださり、とても嬉しいです。
もっとたくさん書いていたのですが、時間が・・・
今度、メールの方へ書かせていただきます。
ブログだと、どこにコメントしたかわからなくなっていまいそうなので。
Papalin
2010年10月23日 15:51
◆◆ アルトとテナーの違いが聞き分けることができないため

Anfangさん、ありがとうございます。
和足もそのことを考慮し、ミックスダウンでは、3本の旋律楽器をなるべく離してしました。真ん中がリコーダー、左がヴァイオリンで、右がオーボエです。モノラルのスピーカーだとわかりませんが、ステレオ・スピーカーもしくは、ヘッドフォンだと、その辺の掛け合いがよくわかるかと思います。第3楽章のヴァイオリンがリズム感が悪いのもバレバレですけれど。

> 3楽章はCDの方がゆっくりです。

そうでしたか。気負いすぎましたかね。

NECさんのこのブログサイトは、ブラウザで一旦戻ってしまうと復活できませんのでご注意ください。
Anfang
2010年10月23日 23:28
演奏していて気持ちいいでしょうね。
せっかくの演奏をパソコンのスピーカーでしか聴かないで、
失礼しました。
ヘッドフォンで早速聴いてみて、またまたびっくりです。
コントラバスはパイプオルガンの音を聴いてるみたいです。
掛け合いは聞き分けられました。
とてもすばらしいです、多重演奏
リコーダーの響きもきれいですね。演奏ありがとうございます。

ところで会員じゃないと、メール送信できないのでしょうか?
Sonata in A minor RV 86の楽譜見つけたので注文しましたよ。
Papalin
2010年10月24日 07:44
◆◆ ヘッドフォンで早速聴いてみて・・・

Anfangさん、ありがとうございます。
相当前の話ですが、パソコンのスピーカーは、一般的に"おもちゃ"程度のものしか装備されていませんが、サウンド処理ボード(チップ)は、そこそこのものが使われているので、ヘッドフォンで聴くと、かなり良い音で聴くことができる・・・と。確かにそう思います。モノラルのスピーカーしか付いていないノートPCでも、ヘッドフォンだとちゃんとステレオで聴けますしね。

> 会員じゃないと、メール送信できないのでしょうか?

そのところが、このNECさんのブログのちょっとわかりにくいところですね。例えばこのページのすぐ下にある「コメント(会員用)」と「コメント」の違いもわかり難いという感想を伺ったこともあります。また、このページ右上のブログ名称「幻の音楽 Papalin」をクリックすると表示されるブログ・トップの画面の「メッセージ」というボタンがありますが、こちらは会員間専用のメッセージです(殆ど使っていませんが)。ですので、メールを戴くには、トップページに明示的に書きましたメルアド(grappa60@gmail.com)宛てにお願い致します。

わかり難くて済みません。

> 楽譜見つけたので注文しましたよ。

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