◆IL DIVO◆ パレストリーナ / 教皇マルチェルスのミサ
≪生演奏を公開しています≫

Missa Papae Marcelli / G. P. Palestrina (1525-1594)
URL : http://papalin.yas.mu/W074/
◇公開日: 2011年1月8日
◇演奏時間: 34分17秒
◆録音日: 2011年1月 (49歳)
上のアルファベットの曲目名を
クリックして、Papalinの音楽サイト
からお聴き下さい。(視聴?・試聴?)
数あるパレストリーナのミサ曲の中の
最も有名なものらしいです。
私はどのミサ曲も同じに聴こえてしまいます。
パレストリーナを専門に歌う合唱団がありますが、
尊敬します。私には無理だろうなぁ。
さて、新春から本腰を入れている、4フィートの415Hzアンサンブルですが、
ようやく、あるものを掴んだ感じがしました。キリエは、なかなか良い出来だと思います。
しかしながら、続くグロリア以降は、また悩みながらの演奏になってしまいました。
ソプラノの音程、特に2オクターブ目のEの音がいまだに納得できません、掴めません。
新しい竹山のテナーは、普通の運指では無理です。例としては、2オクターブ目。FisとGisは、この楽器専用の運指の案内があるので良しとするも、その近辺であるGもAも、普通の運指では絶えがたいほどピッチが高くなります。そこで、この2つも替え指。つまり、G近辺は替え指の嵐で、スラーなんてかけられません。泣きたいほどです。それだけではなく、他にも沢山。じゃじゃ馬娘のようなものですわ。
さてそうしてテナーの演奏方法が若干ではありますが固定化してきますと、今度は、いつも一番最初に録音しているバスの小さな癖が見えてくるのですね。そしてアルトも、ソプラノも。
リコーダーって、本当に繊細な楽器だと思うのです。
楽譜はらぶしゅーべるとさんから拝借しました。
使用楽器は、楽譜に書かれたものとは殆ど替えています。テナー重視路線です。
2つめの四重奏(Benedictus)は、バス4本で演奏してみました。
高音の連続で、耳が疲れたところに、一服の清涼剤という気もしました。
Papalinの多重録音で、お聴き下さい。m(_ _)m
曲目
1. Kyrie 6声 (S・A・T・T・B・B)
2. Gloria 6声 (S・A・T・T・B・B)
3. Credo I 6声 (S・A・T・T・B・B)
4. Credo II 4声 (S・A・T・B)
5. Credo III 6声 (S・A・T・T・B・B)
6. Sanctus 6声 (S・A・T・T・B・B)
7. Benedictus 4声 (B・B・B・B)
8. Agnus Dei I 6声 (S・A・T・T・B・B)
9. Agnus Dei II 7声 (S・S・A・A・T・B・B)
使用楽器
ソプラノ 竹山(メイプル 415Hz)
アルト 鈴木(ボックスウッド 415Hz)
テナー 竹山(メイプル 415Hz)
バス ヤマハ(メイプル 415Hz)
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この記事へのコメント
私にも「どのミサ曲も同じに聴こえてしまう」からかもしれません(笑)
ハーモニーやテンポにあまり変化を聴きとることが出来ないので、途中から飽きてしまうと言うのが本音です
反宗教改革の一環として教会音楽が見直された時代のの音楽、それも作曲者パレストリーナはシスティーナー礼拝堂に奉職していた、となると、忠実に教会の意を反映した音楽であったことには間違いはないのでしょう。
ストイックとも言える清潔なミサ曲、美しいことは美しいのですが、音楽的な「ひだ」には乏しいような気がしていました。
けれどもこの演奏については文句なしに素晴らしいと思います。替え指はさぞ大変だっと思いますが、完璧なハーモニーですね
さながら音のひとつひとつに磁気があって、同じ場所にぴたりと集まった感じ。4フィートでここまで音を合わせるのは至難の業ではあるまいか。新しく購入したテナーには大分手こずっていると言う話でしたが、ここで聴いた限り、しっかり手懐けた様子。
バス4本のベネディクトゥスは意表をつかれた感がありますが、確かに耳に心地よい響きです。
・・・・でも、やっぱりキリエとグロリアの区別がつかないaostaでした(汗)。
aosta、ありがとう。
ちょっと評論家っぽくいうと、あくまで想像ですが、パレストリーナ愛好家は結構いらっしゃるようです。彼らはルネサンスやバロック音楽を含めたクラシック音楽の溢れんばかりの音に食傷気味になっており、そんなときにパレストリーナの純粋な音に出会って、彼の音楽をこよなく愛するようになった・・・というのはあるのではないでしょうか。
おそらく私たちにもそういう瞬間があったのでしょう。その瞬間が長続きしている人と、していない人・・・それだけの差かもしれませんね。
ベネディクトゥスは、楽譜を見ていて「これ、バス1本で演奏できるじゃん。」と気づいたまでのこと。それまでの流れを考えると、バスではなく、アルト4本で演奏するのが妥当なのですが、バロックピッチでそれをやってしまうと、シックハルトやボワモルティエのような、バロック音楽に聴こえてしまう懸念があったから止めました。結果的に意表をついたような形になってしまいました。
> キリエとグロリアの区別がつかない
歌詞があれば少しは違うのだろうけれど、器楽の限界も感じますね。
★★パレストリーナの純粋な音
コメントさせていただこうと思っていて、これは「曲の構成」と
「リコーダーで演奏する場合の歌詞」の2点が主題と思っていましたが、
期せずして、そのことが話題に上っていますね。
まずは「曲の構成」…
私はパレストリーナ・ファンというほど頻繁に聴くわけでは
ありませんが(年に1度程度?)、
現代に演奏される音楽のレパートリーに入っていておかしくないと
個人的には思っています。
少し前の時代のヴィットリアと比べると、
パレストリーナのほうが遥かに洗練されているように聴こえます。
もちろんヴィットリアのAve Maria や O Vos Omnes は素晴らしく、
これも私の好きな曲ですが、技法は随分古い。
パレストリーナの曲には、現代的に言えば属七が使われ、
さらに四度の繋留音が属七の前に置かれているのが
特記すべきいうことが、何かに書かれていました。
これは、今の音楽で、かりにハ長調とすれば
F→Gsus4→G7→Cのコード進行で、ある意味ルーチン化したコード進行ですが、
それが音楽の流れの中でできていて(=ルーチンにはなっていない)、
大きな効果が得られています。
モンテヴェルディ(少し前、in illo tempore を演奏されていましたね)は、
パレストリーナよりも少し後の時代ですが、
作りはもっと新しく、機能和声的な考え方が入っている。
けれども、和声法が確立した後の今では(私には)技法としてむしろ少々古くさく聴こえます。
もちろん、歌劇「オルフェオ」などは今でもレパートリーに上る曲ではありますが…
「リコーダーで演奏する場合の歌詞」については、
今日の間には会わないでしょうから、また後日に--
Geminiさん、ありがとうございます。
F→Gsus4→G7→Cのコード進行は、確かに多いですね。中世の頃のコード進行と較べますと、こちらは随分と安心して聴くことができます。パレストリーナの音楽の特徴の一つは、ここにあったのでしょうか。
私には、モンティベルディはバロックの香りがします。しかし初期バロックと分類されるように、まだ進化の途中。後世の作曲家による和声法の拡充や発展があった今となっては、やはりシンプルに聴こえます。
「リコーダーで演奏する場合の歌詞」についても楽しみにしています。
(^-^ ) ニコッ