◆IL DIVO◆ ヴィクトリア / ミサ曲 【シリーズ】
≪生演奏を公開しています≫

Tomas Luis de Victoria (1548-1611) / Missa "O Quam Gloriosum Est Regnum", "Dum complerentur", "Ave maris Stella"
URL : http://papalin.yas.mu/W056/#M101/
◇公開日: 2011年3月1日
◇演奏時間: 15分23秒, 22分1秒, 21分57秒
◆録音日: 2011年3月 (50歳)
上のアルファベットの曲目名を
クリックして、Papalinの音楽サイト
からお聴き下さい。(視聴?・試聴?)
キンゼカーの4本同時デビューは、
意外と早かったですね。
実際の曲を演奏して
楽器の癖を掴むのが一番。
ゆったりとした曲がいいですね。
ルネサンス時代のミサ曲にしましょう。
音程にも、自分で決めた運指にも慣れず、
所どころ変な音がします。失礼します。
でも、この柔らかな音色が何とも言えないのです。
とても気持ちが良いです。
航空機の冷え切った貨物室にいた楽器。
とりあえず、初日は10分に留めて、また後日とします。
ということで徐々に曲が加わって、全曲が完成しました。(^-^ )
【2曲目のミサ曲を演奏して・・・】
さて、それぞれの楽器の特性が段々とわかってきました。バロック運指の楽器を選んだとはいえ、普通の運指で演奏できる音が、かなり少ないこともわかってきました。それには、こうしたアンサンブルで確かめるのが一番ですね。ソロの曲を練習していたのでは気づかないものです。少しずつ対策を実践しています。まだ指は迷ってばかりなので、ところどころ、いやかなりお聴き苦しいところがあって申し訳ないです。
実は一番苦慮しているのが、テナー・リコーダーの例ですが、いつも愛用している全音の楽器は、0123の運指のソの音が低いので、やや息を多く入れます。ところが今度の楽器は、同じ運指のソの音が高めです。つい癖で、強めに吹いてしまって、欠点を助長させてしまったりしています。困ったものです。
楽器に慣れるということと、将来的にこれらの楽器の響きがどう変わっていくのか、そのベンチマークとしても、ここにリバーブを弱めにして録音を残しておくことは重要なことだと考えています。言い訳が多いですって? (^_^;)
【3曲目のミサ曲を演奏して・・・】
テナーとバスを、8フィート・アンサンブルで使ったら、どうなるかの実験をしています。
まず、冒頭のKyrieを演奏し、目の前が真っ暗になりました。
というのは、多重録音をする際に、私は一番目に録音するパートは、もっとも音程に信頼のおける楽器を選びます。もしくは、もっとも音の低い楽器を選びます。今回は、後者の理由で、おそらく最もピッチが低いだろうバスから録音しました。音程の悪い所もありますが、ここまでは、まぁよしです。次にコントラバスを持ち出しました。コントラバスの音を出してみて、『え?マジ?』となったわけです。つまり、キンゼカーのセットのピッチはかなり低めに設定されていることがわかりました。仕方ないので、コントラバスの2箇所の継ぎ目を、合計で2cm近く開けての演奏です。コントラバスの相対的な音程は下がりますが、サムホールを開けて演奏する2オクターブ目の音程は、あまり下がりません。これはどのリコーダーにも言えることです。ですので、コントラバスの音程バランスはめちゃくちゃになります。
それで演奏したのがKyrieです。アンサンブルとはいえませんね。m(_ _)m
対策を考えました。
1) バスおよびテナーは、思いっきり高めに演奏する。
2) 最初に、グレートバスから録音する。(この楽器も、継ぎ目を7mmくらい開けました。)
3) GB>CB>B>Tの順に演奏する。(基本に帰って、BとTは低音に乗っかる方法をとる。)
この方法で、Gloria以降を演奏しています。
低音の2つの楽器は、今までになかった苦労がありますが、その分、自分の出している音に耳をそばだて、神経を集中するようになりました。転んでもただでは起きない・・・という奴ですね。
というわけで、Kyrieもこの方法で再録音し、こっそり入れ替えました。
前の演奏は聴けたもんじゃなく、自分でも耐えられませんでした。(^_^;)
楽譜は、エオリアンさんから拝借致しました。
Papalinの多重録音で、お聴き下さい。m(_ _)m
曲目
1.ミサ 「おお、その王国はなんと栄光に満ちていることか」
Kyrie
Gloria
Credo
Sanctus
Benedictus
Agnus Dei
2.ミサ 「満ちたりし時」
Kyrie
Gloria
Credo
Sanctus
Benedictus
Agnus Dei
3.ミサ 「歓呼せよ、海の星を」
Kyrie
Gloria
Credo
Sanctus
Benedictus
Agnus Dei (a4)
Agnus Dei (a5)
使用楽器 (440Hz)
ソプラノ モーレンハウエル キンゼカー・ルネサンス・モデル
アルト モーレンハウエル キンゼカー・ルネサンス・モデル
テナー モーレンハウエル キンゼカー・ルネサンス・モデル
バス モーレンハウエル キンゼカー・ルネサンス・モデル
グレートバス キュング スーペリオ・バロック・モデル
コントラバス キュング スーペリオ・バロック・モデル
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この記事へのコメント
ichiさん、ありがとうございます。
そうですか。僕もそのうちに演奏してみたいと思います。
ヴィクトリアっていうから最初はイギリス人だと思ったのです。でもスペイン人だったのですね。2つのミサ曲を演奏してみて、イベリア半島独特の香りはなく、非常に洗練された音楽を作る人だなぁという印象です。
新しいリコーダー(それも4本)で12曲演奏しましたが、9曲目、すなわち2つ目のミサ曲のクレドで、やっと癖を掴んで演奏できるようになり、10曲目のサンクトゥスでは早くもPapalin節(本当は良くない癖)が登場しました。心を入れ替えて、アニュス・デイはじっくり演奏してみたのですが、まだ掴みきれていないということを実感して終わりました。