◆IL DIVO◆ モーツァルト / ディヴェルティメント 第11番 K251

≪生演奏を公開しています≫

画像
W.A.Mozart / Divertimento No.11 K251 (org. D-major)
URL : http://papalin.yas.mu/W203/#M009

  ◇公開日: 2011年8月4日
  ◇演奏時間: 21分
  ◇録音年月: 2011年8月 (50歳)
   上のアルファベットの曲目名を
    クリックして、Papalinの音楽サイト
    からお聴き下さい。(視聴?・試聴?)



2、3年前の我が家での笛の夏合宿のときに、
持参して下さったのですが、演奏できなかった曲。

「楽譜を置いて行けば、Papalinさんがいつか
一人で演奏するでしょう。」と仰って、
yasさんが置いていかれた楽譜・・・。

演奏してみました。


と、それは事実なのですが、いつもコピペで書いていますと、ichiさんでなくとも怒られそうですので、少しちゃんと書いてみたいと思います。


このところずっとバッハのコラールを演奏していて、モーツァルトが気掛かりでした。というか、モーツァルトに対して、後ろめたさのようなものを感じていました。ちなにみ、こういうときにベートーヴェンは登場しません。(^_^;)

そういえば、yasさんが置いていかれた楽譜があったことを思い出し、探し当てました。これだ!ってね。

楽譜はオリエル・ライブラリのリコーダー・アンサンブル用に編成されたものです。編成はSn・S・A・A・T・Bの6重奏です。原曲はニ長調ですが、編曲譜は1音下げてハ長調で書かれています。キャリィの曲を演奏していたときも思いましたが、リコーダー用に書かれた楽譜ってとっても楽です。楽というのは演奏が楽ということではなくて、頭で何も変換しなくて演奏できるということです。ちなみにこのディヴェルティメントは、弦楽(+α・・・オーボエとフレンチ・ホルン)のために書かれた曲なので、オリジナルだとヴィオラのハ音記号が登場します。そしてフレンチ・ホルンのパートは移調譜です。今回はまだパート譜がありましたが、ピアノ曲の楽譜だとパート譜なんてありあません。楽譜を見て頭で変換する必要がないのですから、こうしたリコーダーの為の譜面はありがたいと思いながら演奏するようになりました。言わずもがなですが、楽譜の読みの難しさと曲の演奏の難しさは別問題です。

さてオリエルのこの楽譜は、当然の事ながら、4フィート・アンサンブル用に書かれています。ですが、なるべく原音に近く --- 移調しているので、原音では演奏できません --- 演奏したいと思いまして、オクターブ下げて8フィート・アンサンブルで演奏することにしました。一旦決めたら実行するのがPapalinです。しかし、しかし、1楽章のMolto Allegroを演奏している最中に、大変な選択をしたものだと悟りました。それからは、とにかく妥協せずにやり遂げる! それが目標になりました。

8フィート・アンサンブルを選んだことによって、私の中でテンポに対するクライテリアがより高くなりました。テンポの話が多くて恐縮ですが、演奏できるかできないかは全く考慮に入れず、楽譜をみてまずテンポを決めます。そして、そのテンポで演奏できないところは、何回か練習します。目標ができますと、練習するものですね。


さて、今回のディヴェルティメントで、モーツァルトとの距離がちょっと縮まったような気がしています。モーツァルトは、これらの曲をどう演奏したのでしょう? 間違いなく(と言いながら推測でしかありませんが)、現代のテンポは高速だと思います。ちなみに全曲演奏してから、ブリリアントのモーツァルト全集CDの演奏時間を見てみました。CDを聴かないところが如何にもPapalinらしいです。そうしたましたら、1楽章は私よりも幾分速かった。5楽章は私よりも遅かった。あとはほぼ同じ演奏時間でした。現代人である私は、アップ・テンポにかなり慣らされているのでしょうね。「疾走するモーツァルト」という言葉が頭にあります。その言葉が拭えないPapalinでもあります。でも、今生きている私のモーツァルト感はこうです・・・という演奏ができたと思います。モーツァルトはどう演奏したのかな。それは非常に興味があるところですが、今となっては聴くことができません。残念です。

4楽章のメヌエットだけ、メックのテナーを使ったのは理由があります。他の楽章では、トップがアルト。アルトを前面に出したいがために、テナーは全音のチェリーを選択しました。ところが4楽章のバリエーションでは、テナーがメインになるのですね。途中でそれに気づいた私は、躊躇なく私が持っているソロ楽器であるメックのオトテール・モデルを選びました。そういう理由ですので、5、6楽章ではちゃんと(?)全音の楽器を使いました。

そうそう、4楽章は基本となるテーマがあって、3つのバリエーションが間に挟まる構成(つまり4+3の7部構成)です。間に挟まる部分は、コレルリやヴィヴァルディで言うところの言わばSoliの部分で、大元のテーマの部分がTuttiになります。Tuttiは6重奏、Soliは4重奏で編曲されているのですが、私は今回Soliの部分でバス・パート(すなわちコントラバスのパート)を演奏しませんでした。SoliとTuttiの対比がより鮮明になったように思うのですが、如何なものでしょう。


モーツァルトのディヴェルティメント、ナンネルのために書かれたという、こういう曲が好みです。


楽譜は、こちらのようです。ちなみに原曲の楽譜はこちらです。ニ長調の方が良さそうですね。



Papalinの多重録音で、お聴き下さい。m(_ _)m



曲目

   1. アレグロ・モルト    Allegro molto
   2. メヌエット        Menuetto
   3. アンダンティーノ    Andantino
   4. メヌエット        Menuetto (Tema con Variazioni I-III)
   5. ロンド          Rondo (Allegro assai)
   6. フランス風 行進曲   Marcia alla francese




使用楽器 (440Hz)

    アルト     メック     オリーブ
    テナー     全音      チェリー
             メック     ボックスウッド(オトテール・モデル)  (*4楽章のみ)
    バス      メック     メイプル
    グレートバス キュング   メイプル
    コントラバス  キュング   メイプル






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この記事へのコメント

ichi
2011年08月05日 18:37
休日に突入できないで、まだ仕事してますが、この録音Flashで聴いたほうが迫力があってよい感じがするんだけど気のせいかなぁ?
Papalin
2011年08月05日 19:54
◆◆ Flashで聴いたほうが迫力があってよい感じ・・・

ichiさん、ありがとうございます。
実は、もうお気づきかも知れませんが、IL DIVO PapalinのサイトがまたVupしています。V3で諸々の点が格段に向上されたのは既にブログに書いた通りなのですが、一方で、mp3ファイルの弱点が前面に出てしまったという問題がありました。そこで、この問題点を解決すべく、yasさんとあれこれ検討を重ねました。その過程でわかったことがいくつかあります。その一つに、mp3と言えども、その圧縮方法には様々な手段があるということでした。そしてmp3全般に共通する弱点もわかりました。

今回のV3では、音源ファイルは"問題を孕んだ"mp3ファイルに集約されました。ですのでプレーヤーの差のみの比較となります。実は私が一番音質が良いと書いた Media Playerは、その真の理由は、プレーヤーではなく、mwaという圧縮ファイルにあったのだということもわかりました。

また、音源ファイル、プレーヤーのほかに、PCのボード、スピーカーなど、多種多様の機器の組合せで、人間の耳に聞こえる音楽の音質の良し悪しが異なることもわかりました。

その辺のことは、またブログで書きますね。
まだお仕事してますか?

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