◆IL DIVO◆ 『リコーダー四重奏曲集』 (クラシック&童謡編) / 菊地雅春 編

≪毎日がコンサートの本番です≫

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Recorder Quartet (arr: Kikuchi Masaharu supervisor: Yoshizawa Minoru)
URL : http://papalin.yas.mu/W250/#M002

  ◇公開日: 2012年4月28日
  ◇演奏時間: 32分28秒
  ◇録音年月: 2012年4月 (51歳)
   上のアルファベットの曲目名を
    クリックして、Papalinの音楽サイト
    からお聴き下さい。(視聴?・試聴?)



もう一ヶ月前になりますか・・・。
銀座ヤマハで、お買い物のついでに購入したのは
「ポピュラー&アニメ編」の楽譜で、3月に演奏しました。

その後、それとな~く「クラシック&童謡編」のリクエストを戴き、
ネットでもって、収録されている曲を確認しました。

今まで演奏したことのある曲が結構ありましたので、実は触手が動かず、ネットは素通りしていたのですが、松本の楽器屋さんを訪れたときに、この楽譜と出会ってしまいました。これも何かの縁なのだろうと思い、購入に至りました。



G/W初日の土曜日。1,260円で一日楽しめました。私はパチンコはしないのですが、今どき1,260円だと、どのくらいの時間遊べるのでしょう。玉が全く入らなかったら、10分くらいで終わってしまうのでしょうか。一時は隔週で通っていたゴルフも今は足を洗い、ここ数年はクラブも握っていません。ゴルフも一日楽しめますが、12,600円くらいでしょうか。運動不足の解消にはなりますけどね。



楽譜の中に、●お詫びと訂正●というA5の紙が入っていました。「水上の音楽/ア・ラ・ホーンパイプ」のアルトのパートに、出ない音が書かれてるとのことで訂正の案内でした。ところが、その訂正がまた間違っているのです。「Gの音をBの音に直して下さい」との訂正なのですが、正しくは「Eの音をBの音に直して下さい」です。

ドレミ楽譜出版社のご担当者さま、こういうのはいただけないです。
今後は社命を背負って、チェックしてから印刷して下さいませ。m(_ _)m



知らない曲も幾つかありましたが、知っている曲のアレンジも新鮮味がありました。
今回もブログを一つずつ立てずに手抜きをしていますので、
演奏後の感想や裏話、演奏会で取り上げる際の考慮点などを少し書いてみますか。


1. シチリアーナ / レスピーギ (リュートのための古風な舞曲とアリア 第3組曲より) 1931年

   何回か演奏してる曲です。今回も8フィート・アンサンブルで演奏することを決めました。
   問題は、トップのテナーをどの楽器で演奏するかです。メックのオトテール・モデルは主張が
   強すぎるので浮いてしまうし、全音のテナーの音はやや貧弱な感じがするしなぁ・・・。
   そこで浮上したのがヤマハのプラスティック管でした。うまく溶け込めたように感じています。


2. 間奏曲 / マスカーニ (歌劇『カヴァレリア・ルスティカーナ』より) 1890年

   この曲も何度も演奏した曲。やっぱり8フィートだよなと思ってしまいます。オーケストラの曲は
   どうしても低音楽器での演奏になりがちですね。ザ・リコーダー・アンサンブルであるSATBの
   4フィートだとどう表現したら良いのだろう・・・そんな取り越し苦労をしていますが、生むが易し
   かもですね。冒頭の、アルトとバスがFの音からそれぞれが遠ざかって進む感じが好きです。


3. 夜想曲 / メンデルスゾーン (劇音楽『夏の夜の夢』より) 1842年

   おそらくFM放送か何かでその昔聴いている曲だとは思うのですが、全く記憶にありません。
   Tranquillo(穏やかに)で始まって、Agitato(咳き込んでいくように)に変わっていくあたりが
   ロマン派だよなぁと感じます。Agitatoでは少しテンポを上げましたが、もっと上げて良いかも。
   昔は「真夏の・・・」と言うタイトルだったように思いますが、原題は夏至の頃を指しているよう
   なので「夏の・・・」だそうです。中間部の3連符が心地よく、旋律は嫌が応にも盛り上がります。


4. 春 / ヴィヴァルディ (ヴァイオリン協奏曲集『四季』より) 1725年

   『有名な曲なので、すっ飛ばして演奏しようか。中間部の鳥のさえずりではテンポを落として、
   "いやらしく"さえずってみよう、そして最後でまた締めればいいや。』 そんな演奏方針でしたが
   中間部ではもっとテンポを落とすべきでした。これだと指が回らなくてちょっとゆっくりにした・・・
   という感じに聴こえますね。ええ、確かに指は大変なのですけれど。(^_^;)


5. アメイジング・グレイス (アイルランドまたはスコットランド民謡)

   何度か演奏しています。この曲に歌詞をつけた人が18世紀の黒人奴隷輸送船の船長だった
   人で、難破の危機を免れ、その後牧師になったという人だからでしょうか、ゴルペル風のアレンジ
   が多いように思います。今回のアレンジもそうですね。以前に演奏した山中美代志さんの編曲
   もそうでした。同じような感じにならないようにと思った分、ノリが今一つ、はじけてないです。


6. ア・ラ・ホーンパイプ / ヘンデル (水上の音楽 第2組曲より) 1717年頃

   原題は"Alla Hornpipe"ですから、邦題は「アッラ・ホーンパイプ」が正解だと思います。これだと
   フランス語のà la carte(ア・ラ・カルト)のようです。曲は軽快な曲ですので、指定テンポよりも
   速めに演奏しました。中間部のアルトは大変です。おそらくこの曲集の中で最も難易度の高い
   曲でしょう。ホルン5度が登場するあたりは、本当にホルンみたいな音がしますね。(^-^ )


7. 甘い夢 / チャイコフスキー (子どものためのアルバムより) 1878年

   子どものためのアルバムって、こんなメロディアスでロマンティックな曲をチャイコフスキーさんは
   子どもに演奏させるのですね。はい、情操の発達は幼い頃が肝要です。恐れ入りました。
   ピアノ曲なのですが、これもオーケストラ曲と同じで、長い楽器で演奏したくなります。
   しつこいですが、ヤマハのバス・リコーダーは、トップを演奏できるソロ楽器でもあります。(^-^ )


8. そりすべり / リロイ・アンダーソン 1948年

   いかにもアメリカンといった感じの曲ですが、コード進行がよくあるパターンとは違って楽しいです。
   この曲は鈴を使おうと思っていましたのに、すっかり忘れました。気がついたときには既に音源を
   消してしまっていました。この曲の演奏ポイントはテナー・リコーダーだと思います。メジャー7の
   音を担当したりで、他のパートが3和音を演奏しているのに対して、ちょっと外れたことをやります。
   3和音につられてはいけません。わが道をしっかり歩いて・・・そんな思いが必要でしょうか。(^-^ )


9. ママがサンタにキッスした / トーマス・コナー 1952年

   ママがキッスをしたサンタ・クロースがパパで良かったよなぁ・・・などと思いながら演奏しました。
   中間部の4ビート。こういうジャズっぽいアレンジは、言わずもがなですが大好きです。(^-^ )
   フラッター・タンギングなんかも使って楽しく演奏すると良いでしょうね。歌を楽器で演奏するときは
   歌詞を心で口ずさみながら演奏するといいですね。即興演奏があってもいいかも知れません。


10. 故郷 / 岡野貞一 1914年

   日本人が一番良く知っている唱歌かもしれません。菊地さんのアレンジがまた面白いですよ。
   途中で小鳥がさえずっていたり、小川のせせらぎが聞こえてきたり、突然カッコウが鳴きだしたり、
   まさに古き佳きふるさと・・・です。 そんな情景をリコーダーの音で表現できたら素敵ですね。
   楽譜は一緒に歌うことを想定されてアレンジされています。気のきいた心遣いですね。(^-^ )


11. 夕焼け小焼け / 草川 信 1923年

   AATBという編成で、ソプラノがありませんから、そのまま4フィート・アンサンブルで演奏しても
   しっとりとした感じは出ますでしょう。でも、8フィートがベターだと考えました。でもでも4フィートを
   途中に入れたらより面白くなるかなと思っての演奏です。4フィートでの演奏の後は、4・8を混ぜて
   ちょっと壮大な夕焼けをイメージしてみました。終わりの3小節でアルトが"いいこと"を演っている
   のですが、如何せん低音なので目立ちません。他のパートはハーモニーをきっちり決めたら、
   そのまま死んだように動かないことが良いと思います。音が動くテナーも一緒に死んで下さいね。
   そうすれば、アルトは必要以上に主張することなく、聴き手にしっかりと"いいこと"が伝わります。



楽譜は、こちらを使用しました。



Papalinの多重録音で、お聴き下さい。m(_ _)m



曲 目
 
    1. シチリアーナ / レスピーギ (リュートのための古風な舞曲とアリア 第3組曲より) 1931年
    2. 間奏曲 / マスカーニ (歌劇『カヴァレリア・ルスティカーナ』より) 1890年
    3. 夜想曲 / メンデルスゾーン (劇音楽『夏の夜の夢』より) 1842年
    4. 春 / ヴィヴァルディ (ヴァイオリン協奏曲集『四季』より) 1725年
    5. アメイジング・グレイス (アイルランドまたはスコットランド民謡)
    6. ア・ラ・ホーンパイプ / ヘンデル (水上の音楽 第2組曲より) 1717年頃
    7. 甘い夢 / チャイコフスキー (子どものためのアルバムより) 1878年
    8. そりすべり / リロイ・アンダーソン 1948年
    9. ママがサンタにキッスした / トーマス・コナー 1952年
   10. 故郷 / 岡野貞一 1914年
   11. 夕焼け小焼け / 草川 信 1923年



使用楽器 (440Hz)

   ソプラノ     モーレンハウエル  グラナディラ
   アルト      メック         オリーブ
   テナー      全音          チェリー
             ヤマハ         プラスティック
   バス       ヤマハ        メイプル

 <友情出演>
   グレートバス  キュング       メイプル
   コントラバス   キュング       メイプル



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この記事へのコメント

P-san
2012年04月28日 22:25
「それとな~くリクエスト…」そうでしたかそうでしたか(^^)。
ともあれお待ち申し上げておりました♪
“友情出演”が“助演女優賞・男優賞”になりそうな勢いでとても素敵でした。みなとみらいでも何曲か吹きましたが全然別の曲集みたい。すごく新鮮でした。
実はここだけの話、終わりの2曲をアンコール曲として練習中です。会場の皆さんにも歌っていただこうという趣向でして…。「夕焼け小焼け」の終わりの「か~ら~すー」の部分が好きです♪
たまき
2012年04月28日 22:43
ア・ラ・ホーンパイプ、思い出の曲です!
中間部が上手く吹けずに ゆ~っくり吹かせていただいたのでした。。。
こんなに軽やかなんですよね~~
正しい演奏が聴けて嬉しかったです!
Papalin
2012年04月29日 08:07
◆◆ お待ち申し上げておりました♪

P-san、ありがとうございます。
日本人的な"遠まわしな"とか"それとなく"とか、そういう姿が最近は美しいなぁと感じるようになりました。(^_^;)

あたまの隅っこにはこの曲集のことがいつもあったのですが、出会ってしまいましたら仕方ありません。仕方ないなんて嘘ですね、演奏してみようかと前向きな気持ちになりました。

曲集をまとめて一つのブログという手抜きをしていまして申し訳ないという気持ちもありましたので、本文を加筆しました。各曲の演奏ポイントなんかも勝手に書きましたので、参考になるところがありましたら幸いです。「か~ら~すー」の所についても書きましたよ。皆さんは大勢ですから、色んな楽器が使えて色々できそうですね。(^-^ )
Papalin
2012年04月29日 08:10
◆◆ 中間部が上手く吹けずに・・・

たまきさん、ありがとうございます。
思い出の曲なのですね。この曲はとても難しいと思います。ねじり鉢巻をして必死の形相で瞬きもせずに演奏しているアルト・パパリンの姿が目に浮かんだのではないでしょうか、アルトは本当に大変ですが、寝技でも何でも使って、何とかそこをクリアして、気持ちのよいテンポで行きたいですね。

> 正しい演奏が聴けて嬉しかったです!

正しい・・・ですかぁ? (^_^;)
ミール
2012年04月29日 08:34
何曲かは、演奏したことがあるような・・・2番目は初めて聴きました。シチリアーナは個性的な演奏でした。これもやったことありますが、結構簡単そうで、合わせるのが難しかったような・・・この本は良い曲が沢山ありますね(3時間前)
ミール
2012年04月29日 08:35
友情出演>いいですね〜 ついにやけてしまいました(笑 「フランク永井も低音の魅力♪」(^_^)v(3時間前)
Papalin
2012年04月29日 08:35
◆◆ ミールさん、リコーダー・アンサンブルを組まれている方々は、新しい楽譜の情報キャッチが早いですね。私はリアルタイムでは追ってないので、忘れた頃に・・・といった感じです。シチリアーナは表現が難しいです。10年位前は歌劇が好きで、マスカーニは知ってました。この曲集、もうちょっと曲が多いと良いですね。(2分前)
Papalin
2012年04月29日 08:36
◆◆ ミールさん、映画と同じかな、友情出演です。(^-^ ) フランク永井、相変わらず渋いなぁ。ゆーらくちよ~ぅであひ~ましょ~う。……(o_ _)o パタッ  (18秒前)
P-san
2012年04月29日 09:44
“いいこと”のネタバレを先にしてしまってすみません(って、演奏を聴けばわかることですが(^^;))。
>死んだように動かない
分かりやすいです!ついついA2に頑張らせてしまいがちなこの部分、他のパートの縁の下力が問われますね。
Papalin
2012年04月29日 10:07
◆◆ 他のパートの縁の下力が問われますね。

P-san、ありがとうございます。
Aを目立たさせるための方法は2つ。1つはAが目立つように演奏すること。そしてそう1つは、A以外が目立たないように振舞うこと。私は以前は専ら前者だったのですが、実は後者が大人の方法だと気づいてから変わりました。もちろん適材適所(?)で、前者も使いますが、後者は奥深さがあっていいですよ。そうした演奏を耳にしたときには、『お、やるなぁ』と感じるものです。2つの方法の使い分けは、楽譜が「ほら、ここだよ!」と言っているときには後者で充分です。前者を使うときは、パッと見では気づかないような箇所ですね。

アルト以外の他のパート、死んだ振りぢゃなくて、本当に死んぢゃって下さい。そんな気持ちで是非。(^-^ ) ニコッ

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