◆IL DIVO◆ テレマン / 序曲 ヘ短調(ニ短調) TWV55:f1
≪毎日がコンサートの本番です≫

Georg Philip Telemann(1681-1767) / Ouverture TWV55:f1
URL : http://papalin.yas.mu/W254/#M161
◇公開日: 2012年5月20日
◇演奏時間: 20分47秒
◇録音年月: 2012年5月 (51歳)
上のアルファベットの曲目名を
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テレマンの"序曲"がこんなに素晴しいとは
最初にTWV55:a3を演奏したときには、正直思ってもみませんでした。(^_^;)
それも、短調の曲がいいのです! あれ、長調の序曲はまだ演奏していませんでしたっけ。
今回のTWV55:f1の冒頭なんか、8フィートで厳かに演奏しますと、まるで敬虔な人々が演奏する宗教曲であるかのように聴こえてしまうから不思議なものです。歎いてみたり、憂いてみたり、気を取り直してみるものの、また翳りが覗いたり・・・。
テレマンって明るいのが取り柄だと思っていたのですが、こんなに心の奥まで侵入してくるような曲を作る人だとは思いませんでした。ここで認識を新たにしようと思っています。
テレマンの作品番号について、簡単に書き添えておきましょう。
TWV・・・これは、Telemann-Werke-Verzeichnisの略で、テレマン作品目録のことです。
55・・・・・55番ですね。ちなみに55番は"序曲"に宛がわれた番号です。松井の背番号と同じ。
f1・・・・・へ短調の第1番という意味です。ちなみに大文字でF1とあれば、ヘ長調の第1番です。
非常に分かり易いという長所がありますが、作曲順の番号ではありませんので、これだけでは作曲年代を知る手掛かりにはならないという短所もあります。
さて演奏ですけれど、前回の演奏で、4・8フィートを織り交ぜるという技(?)に気づきましたので、今回もそうしました。最後のシャコンヌは悩ましいところでしたが、ソプラニーノを持たせての高音が非常に多かったので、憂いのあるシャコンヌを軽くしたくなく、敢えて8フィート・アンサンブルにしました。今でこそ低音楽器が揃っているので良いのですが、バスまでのラインナップだった頃ではオクターブ下で演奏しようなどとは考えも及びませんでした。原曲は2本のフルートが弦楽合奏に加わって演奏されるようです。憂いのある音が得意なトラベルソと弦楽合奏で聴いてみたいものですね。
この序曲は2曲目にメヌエットが登場したり、アルマンドが入っていたり、シャコンヌがあったり、とても新鮮です。もちろん新鮮なだけではなく、非常に興味深い素晴しい作品だと感じています。エオリアンさんも解説で書いておられましたが、多用されている付点のリズム。刻みが甘いとジーグのようになってしまいます。よく言えばジーグなのですが、違う言い方をすると、ちんどん屋さん・・・ですね。(^_^;)
楽譜は、エオリアンさんから借用しました。
Papalinの多重録音で、お聴き下さい。m(_ _)m
使用楽器 (440Hz)
ソプラノ フェール パリサンダー
アルト メック オリーブ
テナー 全音 チェリー
バス ヤマハ メイプル
グレートバス キュング メイプル
コントラバス キュング メイプル
曲目
1. Ouverture
2. Menuet
3. Rondeau
4. Sarabande
5. Passepied
6. Plainte
7. Allemande
8. Chaconne
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この記事へのコメント
ichiさん、ありがとうございます。
私がテレマンを語るには、あまりにも曲を知らなすぎたということでしょう。テレマンが生涯に作曲した曲は綺羅星のごとくあるでしょう。その100分の1も知らない、聴いたことがないのですから、先入観と呼ぶにはあまりにもオソマツでした。(^_^;)
ichiさん、ありがとうございます。
私のテレマンの第一印象は、リコーダーのための4つのソナタでした。その中のヘ長調とハ長調の、ずば抜けた明るさの印象が物凄く強いんですね。かつ、宮廷人だけでなく、大衆を相手にした音楽を作って、季刊誌で楽譜を提供していたという人柄も、それに拍車をかけていました。
でもこうして序曲や他の弦楽合奏曲なんかを経験してみると、違う意味で「テレマンすごいじゃん!」という感じがします。
金環日食については、本当に「その場になって、もがいてみた」のですが、やはり用意周到という言葉には勝てませんでした。こちらは快晴だったので、雲間から見えるくらいが肉眼には良かったようですね。(^_^;)