◆IL DIVO◆ Aeolian コンサート 2013.1.13 さや堂 (第1部)
≪毎日がコンサートの本番です≫
AEOLIAN Concert in Sayado 2013.1.13 (stage 1)
URL : http://papalin.yas.mu/W701/#M005
◇公開日: 2013年1月14日
◇演奏時間: 36分1秒
◇録音年月: 2013年1月
上のアルファベットの曲目名をクリックして、
Papalinの音楽室でお聴き下さい。(視聴・試聴)
エオリアン・コンソートさんの第8回定期演奏会が
去る2013年1月13日に、千葉市美術館「さや堂ホール」
にて行なわれたようです。
エオリアンさんの選曲は、私が興味を抱いている音楽の分野と非常に近く、いつも大変興味深く思っております。会場が近くであれば是非ともお伺いしてコンサートを拝聴したいところなのですが、なかなかそれも叶いませんので、どんな曲を演奏されたのかを、こうして音にさせて戴いて、コンサートの模様を想像しながら楽しませて戴いてます。
今回は、第1部(16、17世紀のイベリア半島の多声音楽)の曲目を演奏させて戴きました。
実際にコンサートの中で演奏された曲を具体的に絞ることができなかったものは、きっとこの中から演奏されたのであろうと思われる全ての曲を演奏しました。具体的には、カベソン編曲の”Cancion Je prens en Gré(grey)”(私の音楽室では3曲目と4曲目)および、同じくカベソンの”Ave maris stella”(同じく5曲目から8曲目)です。
これらの曲目を実際の演奏会で演奏されてしまうエオリアンに心から敬意を表したいと今回も感じました。今回の演奏曲からしますと、演奏者は5人であったのでしょうか、その5人が心と息を合わせ、私と違っておそらくパート譜を用いながら音楽に仕上げていくのは、楽譜から感じ取れるテクニック的な難易性とは異なる次元での難しさがあると思います。
一方で、戦いの場面が目に浮かぶような、最後から一つ前の曲であるヒメネスのバターリャであったり、しつこくテーマが繰り返されて、初めて聴いても親しみ感を抱ける第1部最後のカバニリェスのティエントの2曲は、難易度的にもかなり高い曲ですし(ティエントは元々そうした難しい曲ですけれど)、曲の長さも半端な長さではありません。こうした曲にも果敢にチャレンジされる拘りのプログラムで定期演奏会を続けておられることは、本当に素晴らしいことだと感じています。
ここでの私の演奏は、エオリアン・コンソートさんへのオマージュです。
楽譜はもちろん、エオリアンさんから借用しました。
曲目
【オープニング】 ストリッジョ / マドリガル「ラ・カッチャ」 (5声による第2部)
A. Striggio (1535-1592) / La Cacccia (Seconda Parte a Cinque)
【1部】 トーマス・クレキヨン / カンシオン「ジュ・プラン・ザン・グレ」
Thomás Crecquillon (c1490-c1557) / Cancion "Je prens en Gré(grey)"
【1部】 アントーニオ・デ・カベソン / カンシオン「ジュ・プラン・ザン・グレ」
Antonio de Cabezón (1510-1566) / Cancion "Je prens en Gré(grey)"
【1部】 ヘルナンド・デ・カベソン / カンシオン「ジュ・プラン・ザン・グレ」
Hernando de Cabezón (1541-1602) / Cancion "Je prens en Gré(grey)"
【1部】 アントーニオ・デ・カベソン / 聖歌「歓呼せよ、海の星を」(1)
Antonio de Cabezón (1510-1566) / "Ave maris stella" 1
【1部】 アントーニオ・デ・カベソン / 聖歌「歓呼せよ、海の星を」(2)
Antonio de Cabezón (1510-1566) / "Ave maris stella" 2
【1部】 アントーニオ・デ・カベソン / 聖歌「歓呼せよ、海の星を」(3)
Antonio de Cabezón (1510-1566) / "Ave maris stella" 3
【1部】 アントーニオ・デ・カベソン / 聖歌「歓呼せよ、海の星を」(4)
Antonio de Cabezón (1510-1566) / "Ave maris stella" 4
【1部】 フランシスコ・ゲレーロ / 4声のビリャネスカ(村人の歌)「貴方の愛に」
Francisco Guerrero (1528-1599) / Villanesca a cuarto vozes "De amores del Señor"
【1部】 フランシスコ・ゲレーロ / 5声のカンシオン「優しさと麗しい瞳」
Francisco Guerrero (1528-1599) / Cancións a cinco vozes "La gracia y los ojos bellos"
【1部】 トーマス・ルイス・デ・ビクトーリア / 5声のモテット「主の天使が降り立ちて」
Tomás Luis de Victoria (1548-1611) - Motetto à5 "Descendit Angelus Domine"
【1部】 ホセ・ヒメネス / 第6旋法による5声のバターリャ
José(Joseph) Jimenez(Ximenez) (? -1678) / Batalla de sexto tono
【1部】 フアン・バウティスタ・ホセ・カバニリェス / 第7旋法によるティエント第52番
José Cabanilles (1644-1712) / Tiento LII ple de settimo tono transportat per de la sol re
使用楽器 (A=440Hz)
ソプラノ モーレンハウエル グラナディラ
アルト メック オリーヴ
テナー 全音 チェリー
バス ヤマハ メイプル
グレートバス キュング メイプル
コントラバス キュング メイプル
Papalinの多重録音で、お聴き下さい。m(_ _)m
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この記事へのコメント
ichiさん、ありがとうございます。
一曲ずつブログを立てれば良いのですが・・・。(^^;
スペインとか、いわゆるイベリア半島の音楽って独特な響きがありますね。そしてイベリア半島で重要なことは、中世の音楽を紐解いた時に、貴重な写本はイベリア半島の修道院等から多く見つかっているということでした。ルネサンス以降を西洋音楽と思っている人がおられるかも知れませんが、中世の音楽の歩みがあったからこそ、ルネサンス、バロックなどの音楽が誕生したことを忘れてはなりません。
カベソンの音楽も、そうした歴史の中で、決して燦然と輝いているわけではありませんが、大きな音楽の流れの中で一部分を構成する"水"であることは間違いありません。
相変わらず、渋いところがお好きですね。(^^♪
エオリアンコンソートのコンサート再現から、【1部】 アントーニオ・デ・カベソン / 聖歌「歓呼せよ、海の星を」(4)
これは、完全に私の趣味です。カベソン最高‼︎
ichiさん、ありがとうございます。
ichiさんが自分が演奏する曲として興味を持たれているのが分かる曲です。一番上のコメントでも書かれていましたが、それは、「音がきれいで、素朴で、あまり派手でない所」なのですね。まるでichiさんの(今までの)生き方そのもののように思います。
作曲家の作風というが当然あって、知らない曲を耳にしたときに「あ、これはモーツァルトの音楽だ」というようなことってありますよね。カベソンの作風も、なんとなくそれと分かります。何となくを言葉にすることができませんけれど。
「完全に私の趣味です。」 … いいんじゃないですか。