◆IL DIVO◆ シューマン / 子供のためのアルバム 【第2部 大きな子供のために】 後半
≪毎日がコンサートの本番です≫

Robert Schumann (1810-1856) / Album for the Young Op.68 (2) Für Kleinere (2)
URL : http://papalin.yas.mu/W240/#M113
◇公開日: 2013年2月23日
◇演奏時間: 28分30秒
◇録音年月: 2013年2月
上のアルファベットの曲目名をクリックして、
Papalinの音楽室でお聴き下さい。(視聴・試聴)
「子供のためのアルバム」という曲集の
第2部「大きな子供のために」というサブ・タイトルの曲集の後半です、
ややこしいですね。
私はかねがね色んなところで言ったり書いたりしていますが、初めての曲を演奏するのにパート譜は全く使えません。それは自分のパートがどんな役回りなのか、みんなの中のどういう位置なのか、自分に何が求められているのか、そういう情報が一切ないからです。もちろん、曲を覚えてしまうくらい練習を重ねたなら、ページめくりもないパート譜が適切でしょうね。コンサートでも然りです。
そういうわけで、例えリコーダー・アンサンブル用の楽譜であっても、多重録音ではスコアで演奏するくせがついていましたが、今回、もっとすごいものを感じてしまったのです。それは、リコーダー・アンサンブル用のスコア(オーケストラ用のスコアも同じ)よりも、大譜表で書かれているピアノの楽譜がすぐれているということです。演奏しやすいかどうかは別として、ピアノの楽譜ですと、上に書いた「自分がみんなの中のどういう位置なのか、自分に何が求められているのか」というのが一目瞭然なのですね。これは大発見でした。ええ、演奏しにくいことは言うまでもありませんけれど。
「大きな子供」が、こんな叙情的で活動的でロマンティックな曲を演奏してしまうのですね。
大人でも自分の音楽として"表現"できるか疑問に思うほどの名曲集です。 (#^.^#)
楽譜は、IMSLPから借用致しました。
曲目
31. 戦いの歌
War Song (Kriegslied)
"戦い"そのものは穏健派なので嫌悪感を抱きますが、戦いの音楽は勇ましくて好感です。
こんな短い曲の中にもストーリーを感じます。終盤は戦勝を祝って、堂々と演奏してみました。
32. シェエラザード
Sheherazade (Sheherazade)
タイトルがもしあの『千夜一夜物語』の語り手のシェへラザードだとするならば、ひょっとしたら
彼女の人非人であった夫(シャーリアール王)を嘆く音楽になっているのかも知れません。
33. ぶどう狩の時-喜びの時
Vintage-time (Weinlesezeit - Frohliche Zeit)
いかにもぶどうの収穫を祝う喜びを現す音楽ですが、演奏はこの曲が一番大変でした。
低音に怪しい音があったのですが、他の楽譜を確認することなしに演奏したのが悔しいです。
34. 主題
Theme (Theme)
Themeとは何のことでしょうか。音楽的に"主題"と訳してしまうのですが、違うかも知れません。
音楽としては妖艶な"主題"が様々な形となって繰り返されます。抽象的な題名もいいですね。
35. ミニョン
Mignon (Mignon)
Mゲーテの小説「ヴィルヘルム・マイスターの修業時代」を基に創作されたトマのオペラ作品の
主人公でしょうか。曲はこの上なく甘く優美です。バッハとグノーのように、歌を乗せられそうです。
36. イタリア人の船乗りの歌
Italian Sailor's Song (Lied italienischer Marinari)
ディズニーのピーターパンに出てくる海賊の歌の出だしと似ています。イタリア人の船乗りは皆、
こういう音型で歌を歌っていたのでしょうか。海賊船の汽笛のようjにも聞こえますね。
37. 水夫の歌
Sailor's Song (Matrosenlied)
ちょっと哀し気で、妖艶な歌を歌う水夫は、ドイツの水夫かもしれません。
しつこく登場する4分音符4つのクレッシェンド、そこが演奏する際のキーポイントでしょうか。
38. 冬の時 その1
Winter Time I (Winterzeit I)
シューマンは、ヴィヴァルディの「四季」の"冬"を耳にしたことがあったでしょうか。
私はこの曲に、季節としての冬というより、心の冬を感じました。中間部にちょっとホッとします。
39. 冬の時 その2
Winter Time II (Winterzeit II)
冬の2曲は、両方ともハ短調で書かれています。シャープ系の曲が多い中で、目立っています。
中間部から後半にかけては、短調と長調が頻繁に入れ替わりますが、長調で終わります。
40. 小さなフーガ
Little Fugue (Kleine Fuge)
バッハの時代に既に古典的な様式であったフーガ。シューマンもブラームスも使っています。
こうした古い様式で作曲するというのはどういう意図からでしょう。軽快なフーガでした。
41. 北欧の歌「ガーデへの挨拶」
Norse Song (Nordisches Lied "Gruss an G")
いかにも北欧といった感じのする重たい曲。ガーデ、ドイツ語だとGADEと綴るのでしょうか。
おお~、この曲、G>A>D>E (ソ>ラ>レ>ミ)で始まってる! 大発見!
42. 装飾的コラール
Figured Chorale (Figurierter Choral)
この辺になってきますと、曲集が終わってしまうのが悲しくなってきます。
私のそんな気持ちをまるで見透かしたような曲に、慰められる思いで演奏しました。
43. 大晦日の歌
New Year's Eve (Sylvesterlied)
ドイツ語には、Sylvesterという"大晦日"という言葉があり、英語だと"New Year's Eve"です。
かねがね、英語の語彙には首を傾げてしまいます。新年への期待だけではない曲ですね。
ということで、全43曲が終了しました。ご静聴、ありがとうございます。 m(_ _)m
使用楽器 (A=440Hz)
ソプラニーノ キュング ローズウッド
ソプラノ モーレンハウエル グラナディラ
アルト メック オリーヴ
テナー メック ボックスウッド(オトテール)
全音 チェリー
バス ヤマハ メイプル
グレートバス キュング メイプル
コントラバス キュング メイプル
サブ・コントラバス キュング メイプル (+エフェクタ)
Papalinの多重録音で、お聴き下さい。m(_ _)m
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この記事へのコメント
ichiさん、ありがとうございます。
そう、まるで小さなシンフォニーのようですね。
古典派・ロマン派の音楽家が、それ以前は音楽会の前座だった音楽を、徐々にコンサートの主役に持ち上げていったシンフォニー。いわゆるソナタ形式というのがシンフォニーをシンフォニーたらしめていると思います。このシューマンの本当に小さな一曲一曲も、主題が提示されて、展開部があって、再現部がある曲が多いです。複数の主題がないことを除けば、本当に小さなシンフォニーと言ってもいいかも。「31. 戦いの歌」なんかその代表ですね。
「33. ぶどう狩の時」は演奏が大変だったので、再演はしたくないですが、ichiさんが書かれたように、続く曲との対比、しかも大きな対比が魅力的です。
ロマン派の音楽だって、リコーダー・アンサンブルでも違和感を感じないのは決して私だけではありますまい・・・と思う、今日この頃です。
(^^♪