◆IL DIVO◆ モテト ”すでに時は来れリ” / G.ツァルリーノ 【男声合唱】
≪毎日がコンサートの本番です≫
Motet "Ecce iam venit plenitudo" / Gioseffo Zarlino (1517-1590) [Male Chorus] (recorded in 2013)
URL : http://papalin.yas.mu/W207/#M031
◇公開日: 2013年4月17日
◇演奏時間: 2分55秒
◇録音年月: 2013年4月
上のアルファベットの曲目名をクリックして、
Papalinの音楽室でお聴き下さい。(視聴・試聴)
北御門文雄さんが編集されたリコーダー四重奏曲集から、
第1集の「ルネサンス声楽曲」の演奏に再度取り組みました。
歌ってみようプロジェクト(?)ですが、「こおろぎ」は、一応男声合唱で歌うことができます。一応と書いたのは、トップ・テナーがかなり高音なので苦労するという理由だけです。他に男声合唱として歌える曲はないだろうかと、北御門さんの曲集をもう一度眺めてみましたら、ありました。それがこのモテトです。
ジョゼッフォ・ツァルリーノは、イタリア・ルネサンス時代の音楽理論家であり、作曲家でもありました。特に音楽理論に関しては、ラモー以前の最大の理論家と言われています。音律は元より、対位法に関する理論では多大な貢献をした人です。このモテトもそうした対位法を駆使したフーガになっていますね。
対位法の代表選手でもあるフーガやリチェルカーレは、ホモフォニックな曲と違って、どのパートを歌っても(リコーダーで演奏しても)、他のパートと同等に楽しいということがあると思います。そして優れた作品は、どの声部にも音の自然な流れがあります。新実徳英先生がよく仰っていた、音が行きたい方向へスムーズに運ばれていくというのと同じかも知れません。何気なく演奏したり歌ったりしていますけれど、違和感を伴わないで演奏できる曲というのは、実は素晴らしい曲なのであり、作曲家の技量だと思うのです。
そういう曲、すなわち声部が自然に流れるような曲ですから、歌詞の大意を掴んだあと、いきなり歌って録音してみました。そういうのを公開してしまうのは、あまり(かなり)良くないことです。
楽譜は、IMSLPから借用致しました。
曲目
今こそ別れ / ジョン・ダウランド
Now, o now I needs must part / John Dowland (1563-1626)
モテト ”すでに時は来れリ” / ジョセッフォ・ツァルリーノ
Motet "Ecce iam venit plenitudo" / Gioseffo Zarlino (1517-1590)
こおろぎ / ジョスカン・デ・プレ
El grillo / Josquin des Prez (1450-1521)
インスブルックよ さようなら / ハインリッヒ・イザーク
Insbruck, ich muss dich lassen / Heinrich Isaac (1450?-1517)
使用楽器 (A=440Hz)
Papalin
Papalinの多重録音で、お聴き下さい。m(_ _)m
「ルネサンス声楽曲」の全曲を収めたCDは、こちらからお求め戴けます。
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この記事へのコメント
ichiさん、ありがとうございます。
え、そうなんですか?
リコーダーの方も名演だと思うのですが。 (ーー;)
男声だけで歌えるという手段から安易に選曲してのパフォーマンスでしたけれど、ツァルリーノという聞き慣れない名の作曲者が、実は音楽理論の大家だったということも知ることができて、良かったと思っています。(^^♪
ichiさん、ありがとうございます。
そういえば、声楽曲の中でも宗教曲は、リコーダー演奏より歌の方がお好きだと言ってらっしゃいましたっけ。豊かな広がりや深みを出すためには、ちゃんと練習をして歌うべきでした。Sacred Musicに申し訳ない気がします。
メンデルスゾーンの宗教曲は大好きで、以前、我が家での夏合宿でも取り上げましたね。半ば私の趣味の押し付けでした。
思うのですが、リコーダー・アンサンブルにしろ、声楽アンサンブルにしろ、その時代にどういう場所で演奏されたかということは、現代の我々が演奏する際にも大変重要なことでしょう。つまり、リコーダーの演奏も歌も、響きの良い場所で奏でられるべきだと思っています。