◆IL DIVO◆ ギョーム・デュファイ / 聖歌集 (Hymns)

≪毎日がコンサートの本番です≫

画像
Guillaume Dufay (c1397-1474) / Hymns
URL : http://papalin.yas.mu/W043/#M101

 
  ◇公開日: 2013年7月19日
  ◇演奏時間: 30分47秒
  ◇録音年月: 2013年7月
    上のアルファベットの曲目名をクリックして、
    Papalinの音楽室でお聴き下さい。





ルネサンス時代の音楽を作曲家別のページを作って整理していますが、気になるところがいくつかあります。その一つが、ルネサンスの幕を開けたデュファイの作品が少なすぎるよなぁ・・・という点です。現存する楽譜も、こんなに少ない訳がないと思いまして、IMSLPを覗いてみましたら、あ・り・ま・し・た、Papalinの大好きな曲集が。

今回取り上げましたのは、聖歌集(Hymns)です。3~4声のア・カペラ作品ということで、近頃のPapalinにはもってこいの作品集でした。さて、早速演奏を始めたのですが、1曲目、2曲目が、何だかオカシイのです。思いっきり半音でぶつかっているし、和音もかなりめちゃくちゃ。各声部を追う限りでは変ではありませんが、他の声部と思い切りぶつかっている・・・。う~ん、どうしようか、そのまま続けるべきか・・・。留まっているよりは進んでみようと思いまして、3曲目以降を演奏してみました。全然おかしくないじゃん。むしろ初期のまだ中世の音が鳴り響くデュファイの魅力満載じゃん! ということで、楽しませて戴きました。フォーブルドン(Fauxbourdon)と呼ばれる和音の手法を用いた曲が満載です。この現代譜には、小さな音符で書かれた声部があり、もしかするとそれはデュファイの手によるものではないのかもしれませんが、この声部がまた思いっきりフォーブルドンしているのですね。ちなみに、その小さな音符で書かれた声部が思い切り邪魔をしていたのが第2曲でしたので、その声部は演奏しませんでした。

今回は全て4フィート・アンサンブルで演奏しましたが、如何でしょう。
現代の私たちの耳に馴染む整った音楽とは一味違うデュファイ、お気に入りです。(#^.^#)


楽譜は、IMSLPから借用しました。



使用楽器 (A=440Hz)

   ソプラノ        モーレンハウエル    グラナディラ
   アルト         メック            オリーブ
   テナー        全音            チェリー
   バス          ヤマハ           メイプル




Papalinの多重録音で、お聴き下さい。m(_ _)m



"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""



Papalinの一風変わった人生を応援して下さる方、
この写真(↓)をポチッと押して下さると嬉しいです。 m(__)m

にほんブログ村 音楽ブログ 楽器・音楽機材へ
にほんブログ村

この記事へのコメント

ichi
2013年07月24日 08:11
確かに、もし最初の2曲がもし、マショーの曲集に紛れていても、私は絶対に気がつきません。中盤の曲も中世っぽい揺らぎや終止の形かきかれますが、だんだん均整のとれた音楽に変わっていると感じました。まるでゆっくり4足で歩く我が子の成長を見ているようです。
Papalin
2013年07月24日 08:43
◆◆ マショーの曲集に紛れていても、私は絶対に・・・

ichiさん、ありがとうございます。
ははは、そうですね。

マショーとデュファイ、この2人の巨匠は生まれが約100年違います。西洋音楽、それも楽譜として歴史に残った宗教曲のジャンルにおいて、この100年間に、西洋音楽は大きな壁にぶつかったと感じています。音楽を学問的芸術から現代で言うところの芸術にすることによって、その壁を乗り越えたのがルネサンス音楽であり、具体的な作曲家としては、イギリスのダンスタブルであったり、このデュファイであったと思います。デュファイの場合、彼の作品の初期のもの、晩年のもので、これだけ音楽が異なるのは、ベートーヴェンの比ではありません。そういう意味では、バッハの音楽には大きな変化はありません。

いろんな作曲家を知ることは楽しいですね。
もちろん、四足歩行を開始した幼子を見るのも。(^^♪

この記事へのトラックバック