◆IL DIVO◆ ギョーム・デュファイ / 聖歌集 付録 (Hymns Anhang)
≪毎日がコンサートの本番です≫
Guillaume Dufay (c1397-1474) / Hymns Anhang
URL : http://papalin.yas.mu/W043/#M102
◇公開日: 2013年7月20日
◇演奏時間: 9分34秒
◇録音年月: 2013年7月
上のアルファベットの曲目名をクリックして、
Papalinの音楽室でお聴き下さい。
これらの8曲が、出版楽譜の付録(Anhang)として収められている理由がわかりません。
一曲目(Aures ad nostras deitatis preces)を演奏して、アレッと疑問を感じたのです。
と言いますのは、昨日演奏して公開した、付録ではない本編の方は、ルネサンス音楽というよりむしろ中世の響きの音楽です。つまり4度と5度で作られた音楽だったのですが、今回の付録の一曲目の方は、長3度を多用した3和音の響きが音楽の中心です。この違いには皆さんも気づかれることでしょう。
曲名の後ろの括弧の中は、元の聖歌を示しています。ことによると、後世の誰かがデュファイのテーマを用いて --- 若干の違いというか、元々のメロディに更に手を入れたという感じのものもあります --- 作ったものなのでしょうか、まずはそんな風に思いました。しかし、ドイツ語で書かれた楽譜の前書きにも、そのようなことは書かれていないように思います。とすると、これはデュファイ自身がおそらく晩年に作ったものなのではないか、と思うようになりました。
もしそうだとしたら、これほど劇的に作風(技法)が変わった作曲家というのは珍しいかも知れません。若い頃は中世の音楽、円熟した頃はルネサンスの音楽、そんな感じです。
演奏は、8フィート・アンサンブルで行いました。人の声で歌った場合の音高と同じです。
楽譜は、IMSLPから借用しました。
使用楽器 (A=440Hz)
テナー 全音 チェリー
バス ヤマハ メイプル
グレートバス キュング メイプル
コントラバス キュング メイプル
Papalinの多重録音で、お聴き下さい。m(_ _)m
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この記事へのコメント
ichiさん、ありがとうございます。
霧降高原での演奏会では、ichiさんがメンバーのポコ・ア・ポコの皆さんがカベソンの同名の曲を演奏して下さいました。イベリア半島の作曲家は、フランドルやイタリアの作曲家とちょっと違って、泥臭さというか、ちょっと変わった音が聞けるのですが、デュファイは洗練された感じですね。聖母を題材とする曲は穏やかな曲想のものが多いと思います。
最近、喉がいがらっぽくて、曲を通して歌うのに苦労しています。今日久しぶりに歌ったのですが、ルネサンスでもバロックでもなくて、グリーグのコテコテの恋愛ソングでした。短い曲なんですが、後世の思い切りデュナーミクできる歌もいいものです。(^^♪