◆IL DIVO◆ 「赤い鳥」童謡 第8集
≪毎日がコンサート本番!≫
Children's songs "Akai Tori" Vol.8 (by Suzuki Miekichi)
URL : http://papalin.yas.mu/W909/#M008
◇公開日: 2013年9月2日
◇演奏時間: 18分58秒
◇録音年月: 2013年9月
上のアルファベットの曲目名をクリックして、
Papalinの音楽室でお聴き下さい。
第8集には、6つの歌が収められていました。
『弘田龍太郎作曲集 その一』というサブ・タイトルがついています。
ところが、不思議なことに、一曲目に掲載された「こんこん小山の」は、
第6集の一曲目と全く同じ曲です。伴奏も同じ。ところが、作曲者が異
なるのです。第6集では草川信と書かれていました。 (^_^;)
「こんこん小山の」、調べてみましたら、弘田龍太郎の作曲として掲載されているドキュメントはかなりありました。一方の草川信の名は登場しません。さらに調べてみると、弘田龍太郎は草川信の音楽の恩師だったのですね。ということで、真相はわかりません。ちなみに北原白秋の「こんこん小山の」には、歌が7種類もあるそうです。「ちんちん千鳥」と「涼風小風」もそれぞれ6曲もあるそうです。
「雉子ぐるま」、私はよく知りませんが、鳩車の雉子版なのですね。歌は4番までありますが、それぞれの最後が長調の和音で終わるのが意外です。作曲家の意志なのでしょうけれど、やや唐突に感じます。私のインテンポでの演奏もいけないのかも知れません。最後の2小節に"少し遅く"、つまりrit.が書かれていましたが、毎回やるのは品がないと思い、4番の最後だけにしましたが、それが裏目に出ました。
「子供の村」、この詩は、明らかに大人の目線で子供に押し付けるような内容です。そうしたものを最も嫌っていたはずの北原白秋が、なぜこれを「赤い鳥」の童謡として選んだのか、解せません。編者の鈴木三重吉とも考えにズレがあったようですし、この曲集によく登場する西條八十とも途中で袂を分けています。また詩人として作曲に対する考えもあり、その辺りが作曲家との間でぎくしゃくしていたようです。「八重の桜」の舞台でもある明治維新の政府の要人も、それぞれに異なる理想を持っていましたね。大同小異、難しいです。
「鳥の巣」、こどもの無邪気な問いや提案を、言葉巧みにねじ伏せていく、嫌な大人の姿が見えました。
「うさうさ兎」、ウサギは童謡に登場する動物の中で一番多いのではないかと勝手に思っています。この歌は、数え歌でもあるのでしょう。
「なつめ」、”少し急いで”との指示が書かれていたので、急いでみました。この歌に限らず、「金魚」などもそうですが、こどもとは、ときに残酷なものです。それが良いとか悪いとかでなく、詩人はこどもの姿を描写しています。宮崎駿さんの「風立ちぬ」の煙草のシーンも、考えは同じだと思います。「金魚」を次々殺していくのは、子供の母親に対する信頼と愛情の裏返しなのですね。
道路工事は今日はお休みでした。悪天候だったからでしょうか。
おかげで全8集、完成です。アンサンブル楽譜の作成にかかりましょうか。
第8集の序です。
楽譜は、手持ちのもの(家人のものは私のもの)を使いました。
楽天に掲載されていましたが、在庫切れになるとリンクも切れるでしょう。
曲目
1.こんこん小山の Konkon Koyamano (北原白秋・弘田龍太郎)
2.雉子ぐるま Kijiguruma (北原白秋・弘田龍太郎)
3.子どもの村 Kodomono Mura (北原白秋・弘田龍太郎)
4.鳥の巣 Torino Su (北原白秋・弘田龍太郎)
5.うさうさ兎 Usausa Usagi (北原白秋・弘田龍太郎)
6.なつめ Natsume (北原白秋・弘田龍太郎)
使用楽器
ソプラノ モーレンハウエル グラナディラ
アルト メック オリーヴ
テナー 全音 チェリー
バス ヤマハ メイプル
グレートバス キュング メイプル
コントラバス キュング メイプル
Papalinの多重録音で、お聴き下さい。m(_ _)m
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