◆IL DIVO◆ 26: 『楽譜の歴史』 奏法譜(タブラチュア) 【ドイツ・リュート奏法譜】

≪毎日がコンサート本番!≫

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Music Gallery 3.Tablature - 10.Tablature for Lute in Germany
URL : http://papalin.yas.mu/W708/#M130

 
  ◇公開日: 2013年10月14日
  ◇演奏時間: 1分51秒
  ◇録音年月: 2013年10月
    上のアルファベットの曲目名をクリックして、
    Papalinの音楽室でお聴き下さい。





ドイツのリュート用の奏法譜です。これがまた独特な表記法の楽譜です。



【60.リュート曲 (ハンス・ユーデンキューニヒ作曲) (16世紀 ドイツ)】

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16世紀のドイツではリュートのポジションを示すのに、線を用いず、すべて文字と数字とで表示する奏法譜が使用されていました。これは1523年出版のハンス・ユーデンキューニヒ(c1450-1526)の楽譜です。ゴチック書体の文字・数字の上には、リズムの表示が添えられています。ただし、この方法は大変煩雑であるため、そいつでも次第にすたれ、フランス式奏法譜が一般化するようになりました(H.Judenkünig, Ain schon kunstliche Unterweisung)。

数字と文字で表したのは、音高と弦の両方でしょうか。今まで見てきたイタリアやスペインのリュート奏法譜よりも表記が簡略化されている(つまり少ない情報で書かれている)とすれば、音高と使用する弦の組合せを表形式にして記号を付けたのでしょうか。この組合せのパターンは沢山あると思いますので、それだけ覚えなければいけないことになります。覚えたとしても、それが押さえる指や弾く弦に即座に反応できたのでしょうか。楽器について全く知らない私でも、そういう疑問を抱きます。やがて他の奏法譜に淘汰されていったのも頷けます。

簡単に演奏できそうな2つの曲の楽譜を見つけましたので、それも合わせて演奏してみました。パヴァーヌの方は非常に可愛らしいの作品、もう一方のオランダ風の輪舞は、舞曲だと思いますが、民謡の雰囲気もありますね。明るい音が特徴のリコーダーではなくて、渋い音が特徴的なリュートで演奏すると、もっと哀愁のある音になりそうな気がします。



楽譜は、音楽之友社のISBN4-276-38008-1 C0073を使用しました。



使用楽器

   ソプラニーノ      キュング         ローズウッド
   ソプラノ         モーレンハウエル   キンゼカー(メイプル)
   ソプラノ         モーレンハウエル   グラナディラ
   ソプラノ         フェール         パリサンダー
   アルト          モーレンハウエル   キンゼカー(メイプル)
   アルト          メック           オリーヴ
   テナー          モーレンハウエル   キンゼカー(メイプル)
   テナー          メック           ボックスウッド
   テナー          全音            チェリー
   バス           ヤマハ          メイプル
   グレートバス      キュング         メイプル
   コントラバス       キュング         メイプル

   チェンバロ       ギタルラ社        フレミッシュ・タイプ
   鍵盤ハーモニカ    鈴木楽器         メロディオン
   ギター          クラシック・ギター
   打楽器         大小ジャンベ、鐘等



Papalinの多重録音で、お聴き下さい。m(_ _)m



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