◆IL DIVO◆ 『初心者のオカリナ基礎教本』 橋本愛子 編 《4.アンサンブル》

[CD・楽譜 Studio-Papalin]

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Beginner's Ocarina basic textbook (Lesson 4 "Ensemble") / Hashimoto Aiko
URL : http://papalin.yas.mu/W710/#M504

  ◇公開日: 2014年7月6日
  ◇演奏時間: 8分9秒
  ◇録音年月: 2014年7月
    上のアルファベットの曲目名をクリックして、
    Papalinの音楽室でお聴き下さい。




教本に掲載されたすべての曲の演奏が終了しました。この教本は教本でありながら、曲集といっても過言ではないと思いました。こんなに沢山の楽譜が含まれていましたから。そしてこれらの曲の演奏は決して簡単ではないということも感じました。

教本の中に「オカリナこぼれ話」として、編者の橋本愛子さんが、4つほど寄せています。その最後のこぼれ話のタイトルが「~ソロかアンサンブルか~」でした。日本ではオカリナというとソロ楽器というイメージが強いけれど、オカリナのふるさと(19世紀中頃にジュセッペ・ドナティによって完成された)であるイタリアのブドリオでは、アンサンブル楽器として位置づけられていたようです。こぼれ話として、こんな風に書かれていました。

ソロとなると音域の広いオカリナが求められますが、アンサンブルの場合はその点いろいろな音域のオカリナがあればよいわけで、現在でもブドリオで作られているオカリナは 10穴がスタンダードとされています。

なるほどと思いましたね。C管なのに、その下のAまで音が出るというのは、何か不自然な気がしました。ではA管と呼ぶべきかというと、基本運指形はCのスケールなので、それもまた違和感があります。オカリナが誕生した頃はきっと 10穴の楽器だったのでしょう。その後、ソロ演奏でもっと音域を広げるたいというニーズに伴って 12穴に改造されたのではないかと推察します。

自分の下手な演奏の言い訳になってしまいますけれど、C管でのCより低い音は難度が非常に高いと思います。繰り返しますが、そして今更ではありますが、生徒さん達は上手です。最近のリコーダーは誰が吹いてもそこそこの音程がでるように作られていて、それがメリットなのかわからなくなってきました。オカリナのように、最初から音程を考えて演奏しないといけない楽器の方が、音程の感覚や技術は養われるかもしれませんね。


高音(特にFの音)が上手に出せないので、C管より4度高いF管を一部で使ってみました。


ということで、運指ほかを学びながら演奏している曲たちです。★一つの演奏で恐縮です。
リコーダーの運指、忘れてないかなぁ。 (^_^;)


  1. 一年中の歌 (アメリカ民謡) 
      Ichinenjuno Uta / American traditional
  2. 雪の踊り (スロバキア民謡) 
      Týnom Tánom / Slovakian traditional
  3. ホール・ニュー・ワールド (アラン・メンケン) 
      A Whole New World / Alan Menken
  4. カリンカ (ロシア民謡) 
      Kalinka / Russian traditional (Ivan Petrovich Larionov)
  5. 野ばら (ウェルナー) 
      Heideröslein / Heinrich Werner
  6. 旅立ちの日に (坂本浩美) 
      Tabidachino Hini / Sakamoto Hiromi



楽譜は、自由現代社から2013年に発売されたこちらを使用しました。



使用楽器 (オカリナ)

   ソプラノ F調管    ティアーモ(TiAmo)    このモデルだと思う(借用品のため)
   アルト C調管     アケタ(AKETA)     このモデルだと思う(借用品のため)
   ギター伴奏曲あり




Papalinの多重録音で、お聴き下さい。m(_ _)m


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この記事へのコメント

kisibe
2014年07月07日 09:47
以前オカリナのアンサンブルを聞いたときに なんて難しそうなんだ!アンサンブルならリコーダーのほうが簡単で楽しいのじゃないかなぁ?と思ったことがあります。
やはり音程の取り方はリコーダーの比ではないのですね。
Papalin
2014年07月07日 10:20
◆◆ 音程の取り方はリコーダーの比ではないのですね。

kisibeさん、ありがとうございます。

> なんて難しそうなんだ!

私もずっと同じ印象を抱いていました。(^_^;)

今回使用した楽器は、入門者用のものでしたけれど、同じ運指で音程が全音くらいの幅で音が出てしまう(音によってですが)というのは、オカリナの構造に起因するものと思われますので、上級者用の楽器でもきっと同じだと思います。閉管の特性なのでしょうか。オカリナ・アンサンブルを上手に聴かせて下さるグループがいれば、その方々の耳と技術はかなりのものだと思われます。

本文にも書きましたが、オカリナは音程をとるのが難しい楽器だからこそ、音程に気を使わざるをえません。一方の最近のリコーダーは、購買層である愛好家が殆ど音程を気にしなくてもそこそこ演奏できるように工夫がされています。息を吹き込んだ際に抵抗が大きいですよね。それによって音程の幅を少なくしています。ウィンドウェイがアーチ形で、息の通る道が狭い楽器ほどその傾向があります。デンナーはそのタイプです。リコーダーのプロは抵抗の多い楽器を嫌がりますが、その理由もお分かりかと思います。

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